こんにちは!人事担当の皆さん、お疲れ様です!
ITエンジニアの採用って、本当に難しいですよね。

求人を出してもなかなか応募が集まらない、やっと面接まで来ても途中で辞退されてしまう…
なんて経験、ありませんか?
特に、今やITエンジニアは引く手あまたの「売り手市場」。
企業側が「選ぶ」立場から、応募者に「選ばれる」立場へとシフトしています。
そんな中で、ただスキルや経験を見極めるだけの面接では、優秀なエンジニアはすぐに他の会社に流れていってしまいます。
大事なのは、面談や面接を通して、「この会社で働きたい!」と応募者自身の入社意欲をグッと高めることなんです。
今回は、エンジニア採用の経験を積んできた私が、面談・面接で応募者の入社意欲を高めるためのとっておきのポイントを、先輩として詳しく解説していきますね!
ITエンジニア採用についてまずは、エンジニア像の設定について、その次に、カジュアル面談のコツについてお伝えしてきました!
まだ読んでなくて興味がある方は下記記事もご覧ください!
応募者の「今」を知る!転職への温度感をヒアリングする
面談や面接を始める前に、まず応募者の方が今、どんな気持ちで転職活動をしているのか、その「温度感」を把握することがとっても大切です。

一口に「転職したい」と言っても、その度合いは人それぞれ。
大まかに分けると、こんな感じに整理できます。
温度感の種類 | 応募者の状態 | ヒアリングのポイント |
① 直ちに転職したい | 現職に強い不満があり、すぐにでも環境を変えたい。 | 現職で不満に感じていること、次の職場で「絶対にやりたいこと」を深掘りする。 |
② いい話があれば転職したい | 転職意欲はあるが、現状維持でも問題ない。魅力的なオファーがあれば検討したい。 | どんな「いい話」なら心が動くか、具体的な希望条件やキャリアプランを探る。 |
③ 自身の市場価値を知りたい | 転職は視野に入れているが、具体的な行動はこれから。自分のスキルがどれくらい評価されるか知りたい。 | 漠然とした希望や興味を丁寧に引き出し、自社で得られる成長や経験を提示する。 |
④ 情報収集 | いますぐの転職は考えていないが、将来のために情報収集をしておきたい。 | どんな情報に興味があるか、将来的に何を求めているのかを幅広く聞く。 |
⑤ スカウトされたので来た | 自分から動いたわけではないが、せっかくだから話を聞いてみたい。 | なぜスカウトに応じてくれたのか、少しでも興味を持った点はどこかを探る。 |
面接体験が素晴らしく、応募者にとって「ここで働くのはメリットしかない!」と感じてもらえれば、上記のどの段階の応募者であっても転職してもらえる可能性は十分にあります。
特に①や②の一部の方には、「現職で何に不満を感じているのか」「次の職場でどんなことを実現したいのか」をじっくりヒアリングしましょう。
ここがクリアになると、自社が提供できる価値をピンポイントで伝えやすくなります。
③~⑤の方々は、まだ転職における具体的な要望が明確になっていないことが多いです。
だからこそ、いろいろな話題を提示しながら、彼らの心が「動くポイント」を探していくことが重要になります。
自社の魅力や働き方を幅広く紹介して、選択肢を広げてあげるイメージですね。
「選考体験」を最高に!面接フェーズで意向をグンと上げる
ひと昔前の就職氷河期と違って、今は完全に「売り手市場」。
面接官はただ「候補者を見極める」だけでなく、「応募者に選んでもらう」という意識が不可欠です。
特に年齢が高い人が面接官である場合はこの考えがない人が一定数存在する確率が高いイメージがあります。そのため、この意識を持ってもらうための行動が担当者ベースだと必要になってきますね。

不躾な質問は、それだけで嫌悪感を与えてしまい、選考途中の辞退にも繋がりかねません。
面接の過程で、「ああ、この会社は自分を必要としてくれているんだな」という雰囲気が伝われば、応募者の入社意向は自然と上がっていきます。
具体的なアクションとしては、こんな方法が効果的です。
- ストレートな「一緒に働きたい」宣言:
面接官自身に決定権があり、迷いなく合格ラインを超えている応募者には、ストレートに「ぜひ一緒に働きたいので、次に進んでください!」と伝えてしまうのもアリです。これほど力強い入社意思表示はありません。
- 人事との連携プレー:
人事の方と同席で面接をする場合は、事前に「通過の合図」を決めておくのがおすすめです。その合図があったら、途中から「口説きモード」に切り替えて、積極的に自社の魅力をアピールしたり、応募者の疑問解消に努めたりしましょう。
- 「口説きタイム」を設ける:
複数人で面接を行う場合、面接の後半で一度全員が離席し、別途ディスカッションした上で再度応募者の元に戻り、その場で「ぜひ次の選考に進んでほしい」「ぜひ入社してほしい」と口説きにかかるケースもあります。 面接後、数営業日経ってから結果を言い渡されるよりも、その場で熱意を伝えられた方が応募者の記憶にも残り、特別感を感じてもらえます。
最近は、一人のエンジニアさんがエージェント経由で40社もの企業にエントリーしているなんて話も聞きます。多くの企業の中から自社を選んでもらうためには、ただ通常の面接を実施するだけでは、応募者の記憶に残りづらい傾向にあるんです。
だからこそ、「この面接、なんか違うぞ?」と感じてもらえるような、特別な体験を提供することが重要なんですね。
面接は「対話」の場!応募者の選考状況をヒアリングする
面接のたびに、必ず実施してほしいのが、応募者の「現在の選考状況」に関するヒアリングです。
これは、応募者の気持ちの変化や、他社との比較状況を把握するために欠かせない情報になります。

具体的には、下記の項目を丁寧にヒアリングするようにしましょう。
- どういった企業を受けていますか?
- すでに内定が出ている企業はありますか?
- 今回の転職活動において、特に大切にしていることは何ですか?
- いつ頃までに意思決定をする予定ですか?
複数の企業の選考を受ける中で、応募者自身の「転職を経て実現したいこと」は変化していくものです。他社の選考経験を通じて、自身のキャリア観の解像度が上がったり、新たな気づきがあったりすることもあります。
また、他社の内定が出て、提示金額などを比較できるようになると、「転職そのもののテーマ」も変わってきます。
「給与水準」を重視するようになるかもしれませんし、逆に「やりがい」や「成長環境」をより深く求めるようになるかもしれません。

面接のたびにこれらのヒアリングを実施することで、応募者の「意思決定の軌跡」を把握し、自社が提供できる価値を、その時点での応募者のニーズに合わせてアピールできるようになります。
人材紹介会社と密に連携!外部からの「声」を活かす
人材紹介会社(エージェント)経由での選考の場合、
面接後に自社に対してどのような感想を抱いたか、積極的にフィードバックをもらうようにしましょう。
応募者と良好な関係性を築けているエージェントであれば、面接では直接言えなかった質問や、企業への率直な印象、感想などを詳しくピックアップしてくれます。
例えば、「面接官の〇〇さんの話はとても魅力的だったが、〇〇についてはもう少し詳しく知りたかったようです」とか、「オフィスの雰囲気が想像と違ったと話していました」など、貴重な生の声を聞くことができます。
これらの所感を元に、次の選考でどのような情報を補足すべきか、また、別の応募者への対応をどうアップデートしていくか、具体的に改善策を検討できます。
こうした所感回収も、エージェントが担う重要な業務の一つです。
ぜひ積極的に活用して、選考プロセス全体の質を高めていきましょう。

人事担当者としては、まずエージェントから率直な話し合いができるくらいの関係構築が非常に大切です。
まとめ:応募者に「選ばれる」企業になるために
ITエンジニアの採用は、企業が応募者を「見極める」だけでなく、応募者に「選んでもらう」視点が非常に重要です。
面談・面接を通して、応募者の現状を深く理解し、自社の魅力を最大限に伝え、そして何より「あなたが必要だ」という熱意を伝えること。
これが、優秀なITエンジニアに「この会社に入社したい!」と思ってもらうための鍵となります。

これらのポイントを実践することで、きっと貴社で働くことに魅力を感じ、入社意欲の高いITエンジニアとの出会いが増えるはずです。
一緒に、素晴らしいITエンジニア採用を実現していきましょう!
何か困ったことがあれば、いつでも相談してくださいね。
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