【初心者向け】Excelマクロ「相対参照で記録」をマスター!便利な使い方とショートカットキー

すもリーマン
すもリーマン

マクロの記録は使ったことがあるけど、相対参照ってなんだろう?

でんちゃん
でんちゃん

Excelでマクロを記録する際、リボンにひっそりとある「相対参照で記録」ボタン。
気にはなるものの、「何が違うの?」「どうやって使うの?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか?

この記事では、マクロ未経験者の方でもわかるように、Excelの「相対参照で記録」機能について、解説していきます。

この記事を読み終える頃には、単調な繰り返し作業を自動化し、あなたのExcelスキルをワンランクアップさせることができますよ!

そもそもマクロ記録とは?「絶対参照」と「相対参照」の違いを理解しよう

でんちゃん
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まず、マクロ記録の基本的な仕組みと、2つの参照方法(絶対参照と相対参照)の違いを理解しましょう。

マクロ記録は「操作を録画する」機能

マクロ記録とは、マウスのクリックやキーボード入力を、Excelが自動的にVBA(Visual Basic for Applications)というプログラミング言語に変換して記録してくれる機能です。

ビデオカメラで操作を「録画」しているようなイメージです。

絶対参照と相対参照:マクロの世界での「座標の指定方法」

私たちが普段使うマクロ記録は、デフォルトで「絶対参照」という方法で記録されます。

これは、操作するセルを「番地(座標)」で指定する方法です。

たとえば、セルA1をクリックして文字を入力すると、マクロは「セルA1に移動して、文字を入力する」という命令として記録します。

そのため、マクロを何度実行しても、常に「セルA1」という決まった場所に対して同じ操作が繰り返されます。

一方で、「相対参照」は、操作するセルを「現在いる場所から見て、どこに移動するか」で指定する方法です。

たとえば、セルA1にいた状態で「右に1つ移動して文字を入力する」という操作をすると、マクロは「今いるセルから右に1つ移動して、文字を入力する」という命令として記録します。

そのため、マクロを実行する開始位置によって、操作するセルが変わります。

参照方法記録される命令のイメージ特徴適した場面
絶対参照「セルA5に移動して、文字を入力する」常に決まったセルに対して操作を行う毎月決まったフォーマットのレポートを作成する作業など、操作するセルが固定されている場合
相対参照「今いるセルから下に2つ移動して、文字を入力する」マクロを実行する開始位置によって、操作するセルが変わる複数行にわたるデータの整形や、リストの最終行に追加する作業など、操作するセルが毎回変わる場合

相対参照でマクロを記録する具体的な方法

でんちゃん
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それでは、実際に相対参照でマクロを記録してみましょう。
今回は「選択したセルから2つ右のセルに、文字『OK』と入力する」というマクロを作成します。

ステップ1:開発タブを表示する

もしリボンに「開発」タブが表示されていない場合は、まず表示させましょう。

  1. 「ファイル」タブをクリックします。
  2. 左側のメニューから「オプション」を選択します。
  3. 「リボンのユーザー設定」をクリックします。
  4. 右側の「メインタブ」のリストから「開発」にチェックを入れ、「OK」をクリックします。
でんちゃん
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これで、リボンに「開発」タブが表示されます。

ステップ2:「相対参照で記録」ボタンをオンにする

でんちゃん
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「開発」タブの「コード」グループ内にある「相対参照で記録」ボタンをクリックして、オンにします。ボタンが薄いグレー色に変わればOKです。

でんちゃん
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このボタンがオンになっている間は、すべての操作が「相対参照」で記録されます。

ステップ3:「マクロの記録」を開始する

「相対参照で記録」ボタンの隣にある「マクロの記録」ボタンをクリックします。

ダイアログボックスが表示されたら、マクロ名(例: TestMacro)、ショートカットキー、保存先などを設定し、「OK」をクリックします。

ステップ4:操作を記録する

操作を記録します。

  1. 「マクロの記録」開始後、何もクリックせずに、記録を開始したいセル(例: B2セル)を選択します。
  2. キーボードの矢印キーで「右に2つ」移動します。(例: B2→C2→D2)
  3. 移動先のセル(D2セル)に「OK」と入力します。

ステップ5:記録を終了する

「開発」タブに戻り、「記録終了」ボタンをクリックします。

これでマクロの記録は完了です。

最後に、必ず「相対参照で記録」ボタンをオフに戻すことを忘れないようにしましょう。

作成したマクロを実行してみよう!

作成したマクロを実行してみましょう。

  1. まず、開始位置となるセル(例: A1セル)を選択します。
  2. 「開発」タブの「マクロ」ボタンをクリックします。
  3. 作成したマクロ(例: TestMacro)を選択し、「実行」をクリックします。

どうでしょうか? セルA1から2つ右のセルC1に「OK」と入力されましたね。

図のようにC1セルに表示されていればOKです!

次に、開始位置をセルB5にして、もう一度マクロを実行してみましょう。

今度はセルB5から2つ右のセルD5に「OK」と入力されました。

でんちゃん
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このように、相対参照で記録したマクロは、開始位置によって操作する場所が変わるのが特徴です。

相対参照と相性抜群!作業効率を爆上げするショートカットキー

相対参照でマクロを記録する際、マウス操作を減らし、キーボード操作だけで記録すると、よりシンプルで汎用性の高いマクロになります。

でんちゃん
でんちゃん

ここでは、特におすすめのショートカットキーを2つご紹介します。

Ctrl + 矢印キー:データの塊の端まで一瞬でジャンプ!

このショートカットキーは、データが連続して入力されているセルの塊で、端まで一気に移動したいときに便利です。

キー操作移動方向
Ctrl + ↓下方向の最終データまで移動
Ctrl + ↑上方向の最終データまで移動
Ctrl + →右方向の最終データまで移動
Ctrl + ←左方向の最終データまで移動

たとえば、「氏名」「部署」「電話番号」と入力されたリストの最終行にデータを追加したい場合、「Ctrl + ↓」でデータの最終行に一瞬で移動し、そこから「↓」で1つ下に移動して新しいデータを入力する、という一連の操作を相対参照で記録すれば、マクロが完成します。

Shift + 矢印キー:セルを選択しながら移動!

このショートカットキーは、セル範囲を選択したいときに使います。

キー操作動作
Shift + 矢印キー矢印方向にセルを1つずつ選択しながら移動
Ctrl + Shift + 矢印キーデータの塊の端まで、選択しながら移動

「Ctrl + Shift + ↓」で、リストのデータが入力されている範囲をまとめて選択する、といった操作を記録することで、フィルタリングや書式設定などの作業を効率化できます。

相対参照マクロの活用例:日報の入力を自動化する

でんちゃん
でんちゃん

最後に、相対参照マクロの具体的な活用例を見ていきましょう。

上記のような日報フォーマットがあるとします。毎日、新しい行に日付と業務内容を入力し、「完了」の列に「完了」を入力する作業をマクロ化してみましょう。

【マクロで自動化したい操作】

  1. リストの最終行に移動する
  2. 1つ下のセルに移動する
  3. 現在の日付を入力する
  4. 右隣のセルに「完了」を入力する

【マクロ記録の手順】

  1. 「開発」タブの「相対参照で記録」をオンにします。
  2. 「マクロの記録」を開始します。
  3. リスト内の任意のセル(例: B2)を選択します。
  4. 「Ctrl + ↓」を押してリストの最終行(B4)に移動します。
  5. 「↓」を押して1つ下のセル(B5)に移動します。
  6. 「Ctrl + ←」を押してリストの最終先頭行(A5)に移動します。
  7. =TODAY()と入力し、日付を表示させます。
  8. 「→」を押して右隣のセル(C5)に移動します。
  9. 「完了」と入力します。
  10. 「記録終了」をクリックします。
  11. 「相対参照で記録」をオフに戻します。

このマクロを実行すると、次にリストの最終行の下に、自動で今日の日付と「完了」が入力されるようになります。

このように、相対参照マクロは、データの入力作業や、リストの整形作業など、毎回操作する場所が変わる作業に非常に役立ちます。

まとめ

でんちゃん
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この記事では、Excelマクロの「相対参照で記録」について解説しました。

  • 絶対参照: 常に決まったセルに操作を行う
  • 相対参照: 実行開始位置から見た相対的な位置に操作を行う

という違いを理解し、マクロ記録の際に「相対参照で記録」ボタンをオンにするだけで、汎用性の高いマクロが作成できます。


この知識を活用することで、あなたのExcel作業は劇的に効率化されるはずです。ぜひ色々な作業で試してみてくださいね!

この記事を書いた人
でんちゃん

一児の父。人事として6年、採用・教育・労務・人事制度などを経験してきました。これまで200名ほどの方と面接を実施してきたので就職・転職に関するノウハウがあります。またExcelを用いたデータ分析が得意です。
娘が生まれ日々のすさまじい成長を目の当たりにしています。
人事やExcel、子育てに関してのお役立ち情報を伝えるブログを作っていきます!

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