
転職を考えている皆さん、給料交渉ってちょっとドキドキしますよね。
「希望年収はいくら?」と聞かれて、なんて答えたらいいのか悩んでいませんか?
私自身人事として転職者との面談をする際に「年収」についての話をする時があります。自分が希望する年収をゲットするために「絶対にやってはいけないこと」がいくつかあります。
今回は、そんなNG行動を5つピックアップして、どうすれば成功に近づけるのか、具体的な方法と一緒に解説していきますね。
一緒に「言いにくい」を乗り越えて、希望の年収を勝ち取りましょう!
【NG行動】希望年収をはっきり伝えないのはもったいない!
「給料はいくら欲しいですか?」という質問に、「御社の規定に従います」「お任せします」と答えてしまうのは、一番もったいないNG行動です。
なぜなら、あなたの年収が想定よりも低く設定しまう可能性が高いからです。
【なぜNGなの?】
- 交渉の主導権を失うから
あなたが希望額を提示しないと、交渉はすべて相手のペースで進んでしまいます。結果として、企業側が設定した最低限の金額が提示される可能性が高くなってしまいます。 - 熱意が伝わらないから
自分の希望年収を明確に伝えることは、「私はこの会社で、これだけの価値を提供できます!」という熱意を示すことでもあります。あいまいな回答は、あなたの本気度を疑わせてしまう原因になります。
【現役人事からのアドバイス】
給与交渉は「お互いが納得できる着地点」を探すためのコミュニケーションです。具体的に「〇〇万円~〇〇万円の間で希望します」のように、幅を持たせて伝えるのがおすすめです。事前に業界の相場や、自分が持つスキルを活かした場合の市場価値を調べておくと、自信を持って交渉に臨めますよ。

企業側に伝える必要はないですが年収に関しては3つの軸を事前に持つようにしましょう。
1つ目:最低限の年収(他社の選考と比較しながら検討材料にできる額)
2つ目:許容できる年収(面接中にOKは出さずとも考えた結果OKと言える額)
3つ目:即決できる年収(面接中に即決でOKを言える金額)
【NG行動】「頑張ります!」だけじゃ弱い!根拠の弱いアピールはNG
面接では「頑張ります!」とアピールすることは大切ですが、年収交渉の場ではそれだけでは不十分です。「生活が苦しいので給料を上げてほしい」といった個人的な理由も、交渉の根拠としては弱いと見なされてしまいます。
【なぜNGなの?】
- 企業は「価値」を重視するから
企業が給料を支払うのは、あなたが会社にもたらす「価値」に対してです。「頑張り」や「やる気」は評価に値しますが、それ自体が直接的な利益を生むわけではありません。 - プロフェッショナルな交渉ではないから
給与交渉は、あなたの能力や実績を客観的なデータに基づいて評価してもらうビジネスの場です。個人的な事情や感情を持ち込むと、交渉がスムーズに進まない可能性があります。
【現役人事からのアドバイス】
過去の具体的な実績を数字で示すことが大切。「〇〇プロジェクトで売上を〇〇%アップさせた」「コスト削減に貢献し、年間〇〇万円の経費削減を実現した」など、具体的な数字を交えて話すと、あなたの市場価値がぐっと説得力を持って伝わります。

未経験の求職者で”頑張っていきます!“と話しているものの”具体的に頑張っているものはありますか?”と聞くと、黙り込んでしまう方がいます。これは言動の不一致と人事としては判断してしまいます。このような判断をされないためにも精神論的なことを面接で伝えることは控えましょう。
【NG行動】引き際を考えていないと安易な妥協につながる
交渉は、必ずしも自分の希望通りに進むとは限りません。
提示された金額がどうしても納得できない場合、「きっぱりと交渉を打ち切る勇気」も時には必要です。この「引き際」を事前に考えていないと、ずるずると不本意な条件で合意してしまいがちです。
【なぜNGなの?】
- 後悔する可能性があるから
不安な気持ちから納得できない条件でも受け入れてしまうと、「やっぱりあの時、もっと交渉すればよかった…」と後々後悔することになります。 - 足元を見られる可能性があるから
交渉が長引く中で、あなたが「どんな条件でもいいから働きたい」と思っていることが伝わってしまうと、企業側はさらに低い条件を提示してくるかもしれません。
【現役人事からのアドバイス】
交渉を始める前に、自分の中で「最低ライン」を決めておきましょう。給与額はもちろん、役職や勤務地、福利厚生など、譲れない条件を明確にしておくことで、冷静な判断が可能になります。もしこのラインを下回る場合は、きっぱりと交渉を打ち切る決断も重要です。
【NG行動】「給料を上げろ!」と脅すような交渉は絶対にダメ
「希望額が通らないなら辞めます」「他の会社はもっと高い条件を出していますよ」といった発言は、交渉の場で絶対に避けるべきです。
これは、相手との信頼関係を破壊するだけでなく、あなたのプロフェッショナルなイメージを損ないます。
【なぜNGなの?】
- 不信感を生むから
企業は、長く一緒に働いてくれる人材を求めています。「辞める」という言葉は、企業にとって「いつか辞める人」というレッテルを貼られる原因になります。 - 尊敬を失うから
脅しのような交渉は、相手に敬意を欠いた態度と受け取られます。結果として、交渉相手や上司からの尊敬を失い、たとえ希望が通ったとしても、その後の人間関係に悪影響を及ぼす可能性があります。
【現役人事からのアドバイス】
あくまで、お互いのメリットを追求する建設的な対話を目指しましょう。交渉は「一緒に働く仲間として、お互いが納得できる条件を見つけたい」という姿勢で臨むべきです。「私の希望額は〇〇万円ですが、もし難しい場合は、どのような条件であれば可能でしょうか?」といったように、相手の意見を聞き入れながら落としどころを探るのが賢明です。

ビジネスは相手がどれだけ価値を得ることができたのかがとても大切なものだと私は考えています。
上記のため面接の際に脅すような人と働きたいと思う人は限りなく少ないかつ長続きする関係に慣れなさそうであるため脅すような行為は絶対に辞めましょう。
逆もしかりで企業側から脅しのようなことを言われた際は、入社しても長続きできる可能性がとても低いため入社を断るくらいの覚悟で良いと思います。
【NG行動】会社の予算を無視した現実離れした要求はNG
給与交渉は、双方が納得できる着地点を探るプロセスです。
あなたの希望ばかりを主張して、相手の予算や会社の経営状況を無視した交渉は、成功する可能性が低いです。
【なぜNGなの?】
- 現実離れした要求とみなされるから
会社の財務状況や業界の平均年収を無視した高すぎる要求は、「この人は会社のことを何も理解していない」という不信感につながります。 - 交渉のテーブルに乗ってもらえないから
企業の予算を大きく超える要求は、そもそも交渉の対象外と見なされ、その時点で話が打ち切られることもあります。
【現役人事からのアドバイス】
事前に企業の財務状況や業界の給与水準をリサーチしましょう。上場企業であれば公開されているIR情報などを確認し、その企業の成長性や給与体系の傾向を把握することが重要です。また、交渉の際には「御社の予算の範囲で、私の貢献に見合う報酬についてお伺いできますか?」といった形で、相手の状況を考慮している姿勢を見せるのも効果的です。
まとめ

給与交渉は、あなたの市場価値を正しく評価してもらうための重要な機会です。感情的になったり、準備不足だったりすると、せっかくのチャンスを逃してしまいます。
今回の5つのNG行動を避け、冷静かつ論理的に自分の価値をアピールすることで、希望する年収アップを実現させましょう。
やってはいけない交渉 | 対策 |
希望年収をはっきり伝えない | 具体的な希望額の幅を提示する |
弱い根拠でアピールする | 過去の実績を数値で示す |
引き際を考えていない | 交渉の最低ラインを決めておく |
会社側の予算を無視する | 企業の財務状況や業界相場をリサーチする |
会社を「脅す」交渉をする | 建設的で誠実な対話を心がける |
これらのポイントを押さえれば、きっと納得のいく結果にたどり着けるはずです。 転職活動、応援しています!
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