親としての後悔ゼロ!子育てを終える前に知りたかった大切な10の真実

この記事では、子育てを終えた親が「子育て中に知っておきたかった!」と心から思う大切な真実を10個にまとめました。

専門的な研究や具体的なデータも交えながら、今まさに直面している悩みのヒントになれば嬉しいです。

完璧な親を目指すのではなく、子どもとの時間を心から楽しむためのヒントを、ぜひ見つけてください。


子どもはあなたのコピーではない。あなたは子どもの”伴走者”である。

自分の理想を子どもに重ねて
しまっていませんか?
  • 私ができなかったことを、この子には叶えてほしい
  • 私に似て、この子はきっと〇〇なはず

そう思ってしまう気持ちは、痛いほどよくわかります。

しかし、子どもは私たちとは全く異なる、独立した一人の人間です。
遺伝子を受け継いでいても、性格も、才能も、好きなことも、すべてがユニークです。

親の期待は、時に子どもの成長を妨げる

ハーバード大学の心理学者、エレン・J・ランガー氏の有名な実験「マインドフルネス研究」は、子どもの創造性や自己肯定感に親の期待が与える影響を示しています。

この実験では、特定のタスクを子どもに与える際、親が「あなたはこれが得意だよね」と期待をかけるグループと、そうでないグループに分けました。結果、期待をかけられた子どもは、期待に応えようとするあまり、柔軟な発想ができなくなり、パフォーマンスが低下する傾向が見られました。

これは、親が「こうあってほしい」と期待をかけると、子どもは無意識にその期待に応えようと、本来の自分らしさや創造性を抑え込んでしまう可能性があることを示しています。

子どもの可能性を最大限に引き出すためには、親が「こう育ってほしい」というレールを敷くのではなく、子ども自身の興味や関心を尊重し、その道を一緒に歩む”伴走者”であることが大切です。子どもの個性や才能を信じ、そっと背中を押してあげる。それが、親にしかできない、最も大切な役割なのです。

完璧な親は存在しない。愛情を注ぐ親が子どもを幸せにする。

SNSを見て完璧な子育てを真似して
実践しなければいけないと思っていませんか?
  • 子どもの食事は手作りで
  • 毎日読み聞かせをしなくちゃ
  • 子どもの教育にはお金をかけないと

SNSを見れば、完璧な子育てを実践しているように見える親がたくさんいます。そうした情報に触れるたびに、「自分はダメな親だ」と落ち込んだり、自己嫌悪に陥ったりすることはありませんか?

でも、安心してください。完璧な親など存在しません。

愛着理論が示す、親子の絆の重要性

精神科医ジョン・ボウルビィが提唱した愛着理論(Attachment Theory)は、子どもが特定の養育者との間に形成する情緒的な絆の重要性を示すものです。ボウルビィは、子どもにとって最も重要なのは、完璧な育児スキルや高価な知育玩具ではなく、一貫して愛情を注いでくれる特定の養育者との安定した愛着関係であることを明らかにしました。

この安定した愛着関係があることで、子どもは「いつでも助けてくれる人がいる」という安全基地(Secure Base)を持つことができ、安心して外の世界を探求できます。研究によると、安定した愛着を形成できた子どもは、そうでない子どもに比べて、将来的に以下のようなメリットがあることがわかっています。

安定した愛着を形成するメリット
  • 自己肯定感が高く、精神的に安定している
  • 他人との良好な人間関係を築きやすい
  • 困難に直面したときに、それを乗り越える力が強い

朝食がパンと牛乳だけでも、読み聞かせができなくても、親が子どもに「大好きだよ」「いつも見てるよ」というメッセージを伝え、安心できる居場所を提供することが何より大切なのです。


子育ては「足し算」ではなく「引き算」。まずは「やめること」を探そう。

「もっと〇〇しなければ」と
自分を過度に追い込んでいませんか?

子育て中は、「もっと〇〇しなければ」という焦りや強迫観念に囚われがちです。

  • もっと早く起きなきゃ
  • もっと手作りの食事を出さなきゃ
  • もっと読み聞かせをしなきゃ

そうやって「足し算」ばかりしていると、いつか心がパンクしてしまいます。

親のウェルビーイングは子どもの成長に不可欠

イギリスのユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)が行った大規模な追跡調査「ミレニアム・コホート研究(Millennium Cohort Study)」は、親の精神的な健康状態が子どもの発達に与える影響を分析しています。

ミレニアム・コホート研究(Millennium Cohort Study)詳細:https://cls.ucl.ac.uk/cls-studies/millennium-cohort-study/

この研究によると、親がストレスや抑うつを抱えている場合、子どもの情緒や認知能力の発達が遅れるリスクが高いことが明らかになっています。親がストレスを抱えていると、子どもも不安を感じやすくなり、情緒の安定や認知能力の発達に影響が出る可能性があります。

つまり、親が心に余裕を持ち、笑顔でいること自体が、子どもにとって最高の教育環境なのです。

だからこそ、まずは「やめること」を探してみましょう。

  • 毎日同じ時間に起きるのをやめて、少しだけ寝坊してみる
  • 完璧な食事をやめて、惣菜や冷凍食品に頼ってみる
  • 習い事を一つやめてみる

やめること」は、決して手抜きではありません。自分の心に余裕を持たせるための、前向きな「引き算」です。親が笑顔でいられることが、子どもにとって何よりの幸せです。

子育ての「黄金期」は、あなたが思うよりずっと短い。

子育て期間はあなたが思うより
ずっと短いです。
  • 早く大きくなってくれないかな
  • いつになったら楽になるんだろう

子育て中の人は、誰もが一度はそう思ったことがあるはずです。でも、安心してください。必ず楽になる日は来ます。

ただ、子育てを終えた多くの人が感じるのは、「あの日々は、こんなにもあっという間だったんだ」という驚きです。

「今、この瞬間」を大切にするマインドフルネス

心理学で近年注目されているマインドフルネス(Mindfulness)は、「今、この瞬間の体験」に意識を集中させる心のあり方です。

  • 子どもが一生懸命、不器用な手でおもちゃを組み立てている姿
  • 寝顔を見ながら、小さな手にそっと触れる時間
  • たわいもない話で、笑い転げた瞬間

忙しい日々の中で、私たちはつい未来のことや過去の後悔ばかりを考えてしまいがちです

。しかし、子どもの成長は本当に一瞬です。過ぎ去った日々は二度と戻ってきません。

マサチューセッツ大学医学大学院教授のジョン・カバット・ジン氏が提唱するマインドフルネスの概念は、育児にも応用できます。日々の育児にマインドフルネスを取り入れることで、親はストレスを軽減し、子どもとの関係性をより豊かにできることが多くの研究で示されています。

目の前の子どもと向き合い、その成長を心から楽しんでください。その時間こそが、あなたにとって何よりもかけがえのない宝物になるはずです。


「早くして!」は禁句。子どものペースを尊重しよう。

「早くして!」と声を荒げてしまったことはありませんか?

朝の忙しい時間帯、なかなか準備をしない子どもに「早くして!」と声を荒げてしまうことはありませんか?

それは、私たち大人のペースに子どもを合わせようとしている証拠です。

子どもの時間感覚と脳の発達

子どもの脳は、時間や未来を予測する機能がまだ未発達です。大人が当たり前だと思っている「あと〇分で出かける」という概念を理解するのは、実はとても難しいのです。

アメリカの経解剖学者ジル・ボルト・テイラー氏によると、子どもの脳は「今、この瞬間」に集中する傾向が強く、特定のタスクに没頭すると、周りのことが見えなくなるのはごく自然なことです。

子どものペースを尊重することは、子ども自身の自律性自己肯定感を育む上で非常に重要です。

  • 「時計の針が〇〇までいったら、お片付けしようね」
  • 「あと5回、滑り台を滑ったらおしまいだよ」

このように、視覚的・具体的な目標を提示することで、子どもは安心して次の行動に移ることができます。また、心理学者のジャン・ピアジェが提唱した「認知発達理論」は、子どもが自ら環境と相互作用することで、段階的に認知能力を発達させることを示しています。子どものペースで試行錯誤する時間を奪わないことが、自ら考える力を育む上で不可欠なのです。

お金よりも、時間を注ぎなさい。

子どもとの限られた時間よりも将来のためのお金を大切にしすぎていませんか?

子どもの将来を考えると、どうしてもお金のことが心配になりますよね。

  • あれもこれも習わせてあげたい
  • 良い学校に行かせてあげたい

でも、子育てを終えた親達が強く感じるのは、お金よりも、子どもと過ごす時間の方が何倍も貴重だということです。

非認知能力を育む、親子の対話

心理学や教育学の分野で近年注目されているのが、非認知能力(Non-cognitive skills)です。これは、学力やIQでは測れない、自制心、協調性、粘り強さ、好奇心といった、社会で生き抜くために必要な力のこと。

シカゴ大学のノーベル賞経済学者、ジェームズ・ヘックマン氏は、非認知能力が、学歴や収入、幸福度といった将来の人生の成功に大きく影響することを経済学的に証明しました。

この非認知能力を育む上で最も重要なのが、親との質の高い対話や遊びの時間です。

  • 一緒に公園で泥だんごを作る
  • 何でもない話に耳を傾け、共感する
  • 家族みんなで一つの目標に向かって努力する(旅行の計画を立てる、料理をするなど)

高価な教材や習い事も大切ですが、それ以上に、子どもと心を通わせる時間が、子どもの未来を豊かにする土台となります。ヘックマン氏は、特に幼児期における親子の質の高い関わりが、将来の成功に最も大きな投資効果をもたらすと結論付けています。


叱るよりも、認めることから始めよう。

子どもが悪いことをしたとき、感情的に叱ってしまいませんか?
  • どうしてそんなことするの!
  • 何回言ったらわかるの!

そうやって叱っても、子どもは親の言葉を理解できないだけでなく、萎縮してしまい、かえって反発心を強めてしまうこともあります。

自己決定理論が示す、内発的動機づけ

心理学者のエドワード・L・デシリチャード・M・ライアンが提唱した自己決定理論(Self-determination theory)によると、人は他人から強制されるのではなく、自らの意思で行動する時に、最も高いモチベーションを発揮します。

これは子育てにも応用できます。子どもを「支配」しようとするのではなく、子ども自身の「やりたい」という気持ちを引き出してあげることが大切です。

  • 怒りをぶつけるのではなく、「今、あなたは〇〇な気持ちなんだね」と子どもの感情に共感する。
  • 「〇〇しなさい」と命令するのではなく、「どうしたらもっと良くなるかな?」と子どもと一緒に解決策を考える。
  • 小さなことでも「すごいね!」「頑張ったね!」とたくさん褒めてあげる。

そうすることで、子どもは「自分でできた!」という成功体験を積み重ね、自己効力感を高め、自ら良い行動を選び取れるようになります。デシとライアンの研究は、外からの報酬や罰則よりも、内発的な動機づけ(自ら「やりたい」と思う気持ち)が、長期的な学習や行動変容に不可欠であることを示しています。

「良い子」である必要はない。ありのままの自分を愛そう。

周りの子と自分の子を比較して焦っていませんか?
  • 周りの子と比べて、うちの子は話すのが遅い
  • 全然勉強しない
  • いつもお友達とトラブルになる

周りの親御さんや、SNSでの情報と自分の子どもを比べて、焦りを感じることはありませんか?

インクルーシブ教育の考え方を家庭に

近年の教育分野では、インクルーシブ教育(Inclusive Education)という考え方が主流になっています。

インクルーシブ教育とは

障害の有無や個性の違いに関わらず、すべての子どもたちが共に学び、成長できるような教育システムのこと

この考え方は、家庭での子育てにも当てはまります。

  • 周りの子と比べて、できないことに目を向けるのではなく、子どもが持っている素晴らしい個性に目を向ける。
  • 苦手なことを無理に克服させようとするのではなく、得意なことをとことん伸ばしてあげる。

ありのままの子どもを受け入れることは、子どもが「自分はこれでいいんだ」と安心し、自己肯定感を育む上で最も重要なことです。教育心理学の研究では、親が子どもの長所を認め、それを伸ばそうとすること(強みベースのアプローチ)が、子どもの学習意欲精神的な幸福感を高めることが示されています。


子育ての「終わり」は、子どもの「始まり」。

子育ての終わりは寂しい

子育てを終えた親は子どもの成長を心から喜んでいますが、同時に少し寂しさも感じています。

子育ては、子どもが自立して巣立っていくことで「終わり」を迎えます。でも、それは決して「喪失」ではありません。

レジリエンスを育む、親子の信頼関係

レジリエンス(Resilience)とは、困難な状況に直面しても、それを乗り越える精神的な回復力のこと。子育ての最終目標は、子どもがこのレジリエンスを身につけ、親がいなくても自分の力で生きていけるようになることです。

心理学者のエミー・ワーナー氏が、ハワイの貧困地域で生まれた子どもたちを40年間追跡調査した研究は、レジリエンスの重要性を示しています。困難な環境に置かれた子どもたちの中で、健全な大人に成長した子どもには、共通して「無条件に受け入れ、見守ってくれる大人(親や祖父母など)がいた」という事実が明らかになりました。

親が子どもの過保護になりすぎたり、過剰に手助けしたりすると、子どもは自分で困難を乗り越える機会を失ってしまいます。

  • 小さな失敗を経験させ、そこから学ぶ機会を与える
  • 子どもが困っている時、すぐに答えを教えるのではなく、一緒に考える姿勢を見せる
  • 子どもの意見を尊重し、自分で物事を決める機会を与える

子育ての「終わり」は、子どもが自分の人生を自分で切り拓いていく「始まり」です。そう信じて、一歩引いて見守ってあげてください。

親としての後悔は、全力で頑張った証。

あの時、もっとこうすればよかった

子育てを終えた今、私は「あの時、もっとこうすればよかった」と思うことがたくさんあります。

でも、それは決して後悔ではありません。

親の自己効力感が育む、子どもの幸福感

心理学者アルバート・バンデューラが提唱した自己効力感(Self-efficacy)とは、「自分ならできる」という自信のこと。これは、親自身の幸福感や育児への満足度を高める上で非常に重要です。

バンデューラの研究によると、自己効力感の高い親は、子どもの成長に対してより楽観的になり、困難な状況にも前向きに対応できることがわかっています。親が「自分は子育てをうまくやれている」と感じることで、子どもの心にもポジティブな影響が及びます。

もし、今、子育てで「失敗した」と感じていることがあるなら、それは、あなたが真剣に子どもと向き合い、全力で頑張った証拠です。

子育てに100点満点はありません。一生懸命頑張っているあなた自身を、心から褒めてあげてください。

子育ては、あなたが思うよりずっと素晴らしい時間です。どうか、子育てを終えた未来の自分が「あの時、全力で頑張ってよかった」と笑顔で振り返られるよう、今を大切にしてください。


まとめ:親の幸せが、子どもの幸せの土台になる

まとめ
  • 子どもはあなたのコピーではない。あなたは子どもの”伴走者”である。
  • 完璧な親は存在しない。愛情を注ぐ親が子どもを幸せにする。
  • 子育ては「足し算」ではなく「引き算」。まずは「やめること」を探そう。
  • 子育ての「黄金期」は、あなたが思うよりずっと短い。
  • 「早くして!」は禁句。子どものペースを尊重しよう。
  • お金よりも、時間を注ぎなさい。
  • 叱るよりも、認めることから始めよう。
  • 「良い子」である必要はない。ありのままの自分を愛そう。
  • 子育ての「終わり」は、子どもの「始まり」。
  • 親としての後悔は、全力で頑張った証。

この記事で紹介した10個の真実は、子育て中の皆さんにとって、少しでも心の支えになれば嬉しいです。

子育ては、子どもを育てるだけでなく、親である私たち自身を成長させてくれる、かけがえのない時間です。完璧な親を目指すのではなく、ありのままの自分を受け入れ、子どもと心を通わせる時間を大切にしてください。

あなたの笑顔が、子どもにとって何よりの宝物です。

この記事を書いた人
でんちゃん

一児の父。人事として6年、採用・教育・労務・人事制度などを経験してきました。これまで200名ほどの方と面接を実施してきたので就職・転職に関するノウハウがあります。またExcelを用いたデータ分析が得意です。
娘が生まれ日々のすさまじい成長を目の当たりにしています。
人事やExcel、子育てに関してのお役立ち情報を伝えるブログを作っていきます!

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