「育休を取得するぞ!」と決意したものの、一番不安だったのは「いつ給付金が振り込まれるのか」というお金のことでした。
私も妻の出産に合わせて4月中旬から育休に入りましたが、結論から言うと、初回の給付金が振り込まれたのは、なんと9月末。育休開始から5ヶ月以上も経っていました。
「え、そんなにかかるの?」と思った方もいるのではないでしょうか。
さらに、今回は2025年4月1日から施行された休業開始時賃金日額×休業期間の日数×13%を追加でもらえる「出生後休業支援給付金」という制度も活用したため、初回の給付金にその分も合算されて振り込まれました。
この記事では、実際に私が経験した「パパ育休の給付金が振り込まれるまでの全プロセス」と、「出生後休業支援給付金」のメリットをお伝えします。
- 育休開始から給付金が振り込まれるまでの具体的な流れ
- なぜこんなに時間がかかるのか?その理由
- 「出生後休業支援給付金」とは何か、どう活用するのか
- 給付金を早くもらうためにできること
- 給付金の計算方法といくらもらえるかの目安

これから育休を考えているパパ、そして現在育休中で給付金がまだ振り込まれず不安なパパに、ぜひ読んでいただきたい内容です。
育休取得から初回の給付金が振り込まれるまでのタイムライン
まずは、私が実際に経験した給付金振り込みまでの流れを、時系列で追っていきましょう。
- 4月中旬育児休業開始、そして会社への申請書類提出
この日から私の育児休業が始まりました。妻と生まれたばかりの娘との3人での生活がスタート。この時点で、給付金の申請に必要な書類を会社に提出しました。
- 7月末ハローワークへの申請
会社が書類をまとめてハローワークに提出してくれました。この時、「産後パパ育休」の適用も合わせて申請しています
- 8月末ハローワークへの状況確認
なかなか音沙汰がなく「本当に振り込まれるのかな…?」と不安になっていたタイミングで会社の今回の育休に関しての書類を作成してくださった担当の方がハローワークに電話をしてくれました。その際、ハローワークの担当の方が「各種申請が多く予定より遅れます。そのため最低でも一カ月ほどは待ってほしい」と言われたそうです。。
- 9月末ついに!初回の給付金が口座に振り込まれる
ついに給付金が振り込まれました。この日、ハローワークからの受給資格確認通知書が届くと同時に、最初の1ヶ月間(4月中旬〜5月中旬)分のみ給付金申請が行われ口座に振り込まれました。金額は育児休業給付金と「出生後休業支援給付金」分が合算された合計もの(休業開始時賃金日額の80%)で、一気にまとまった額が振り込まれ安心しました。
出生後休業支援給付金とは?新しい育休制度の給付金
出生後休業支援給付金は、2022年10月に施行された「出生時育児休業(産後パパ育休)」を取得した際にもらえる給付金です。これは、原則1歳までの育休とは別に、子どもの出生後8週間以内に最大4週間(28日)まで、育児休業を取得できる制度に対する給付金です。
この給付金は、以下のようなメリットがあります。
メリット1:育児休業給付金とは別にもらえる
通常の育児休業給付金に加え上乗せで給付されるため、男性が育休を取得できる理由になります。手取り換算で実質10割となり、育児休業中の金銭面をサポートします。
メリット2:夫婦で育児に取り組む時間が増える
妻が産後休暇中に育休を取得することになるため、新生児期の大変なタイミングで一緒に育児に取り組むことが出来ます。
出生後休業支援給付金の適用条件

詳しく知りたい方は以下のリンクから支給要件をご確認ください。
私の場合は、妻の育休期間中に私が育休を取得したことで、この給付金も同時に受け取ることができました。
なぜこんなに時間がかかるの?給付金支給の仕組み
私の場合は育休開始から5ヶ月以上もかかりましたが、なぜこんなに時間がかかるのでしょうか。その理由は、給付金が支給されるまでの独特な仕組みにあります。
申請手続きが遅れがち
給付金の申請は、会社が育児休業開始日から原則として4ヶ月以内に行うことになっています。しかし、会社の人事担当者が多忙だったり、従業員が書類をなかなか提出しなかったりすると、申請が遅れることがあります。
2ヶ月に一度の「支給単位期間」
育児休業給付金は、「支給単位期間」と呼ばれる2ヶ月ごとに区切って支給されます。育休開始日が月の途中であっても、その月の末日までが1つ目の支給単位期間となります。例えば、4月15日から育休を開始した場合、15日から30日までと、5月の1ヶ月間を合わせて最初の支給単位期間とすることが可能です。
ハローワークの審査に時間がかかる
会社からの申請書類を受け取ったハローワークは、書類の内容に不備がないか、給付金の受給要件を満たしているかなどを審査します。私の場合はこの審査に時間がかかったことが、最大の理由でした。 会社が7月末に書類を提出してくれて、8月末に人事担当者がハローワークに確認の電話を入れたところ、「申請が立て込んでおり、支給が予定より遅れる」と連絡があったそうです。「出生後休業支援給付金が今年度から創設され新規対応が入っているからかな」と思いましたが結局このような場合、待つしかなく、結果として9月末の支給となりました。
これらのステップが積み重なるため、育休開始直後の給付金振り込みは難しいのです。
給付金を早くもらうためにできること
時間がかかるのは仕方ないことですが、少しでも早く給付金をもらうために、私たちができることもあります。
会社の人事担当者と密に連絡を取る
育休が決まったら、早めに人事担当者と給付金の申請について話し合いましょう。申請に必要な書類、提出期限、会社の申請スケジュールなどを確認しておくことが重要です。
会社が申請しているのにもかかわらず、中々給付されないと感じたら会社に問い合わせをしてハローワークに現在どんな状況であるか確認してもらうのが良いでしょう。
必要書類を速やかに提出する
会社から書類の提出を求められたら、すぐに準備して提出しましょう。特に、母子手帳の写しや住民票の写しなど、自分で用意する書類は事前に確認しておくのがおすすめです。
給付金はいくらもらえる?計算方法と目安
給付金がいつ入るかと同じくらい気になるのが、「いくらもらえるか」ですよね。
給付金の金額は、育休開始前の給料をもとに計算されます。
育休開始から6ヶ月まで
- 支給額 = 休業開始時賃金日額 × 支給日数の67%
育休開始から6ヶ月以降
- 支給額 = 休業開始時賃金日額 × 支給日数の50%
この「休業開始時賃金日額」は、育休開始前6ヶ月間の平均的な賃金をもとに計算されます。
例:休業開始時賃金日額が1万円の場合
- 最初の6ヶ月間:1万円 × 67% = 6,700円/日
- 6ヶ月以降:1万円 × 50% = 5,000円/日
さらに、育休期間中の社会保険料(健康保険料、厚生年金保険料)は免除されます。これは大きなメリットです。しかし住民税は前年の給与がある場合、支払う必要があります。
まとめ:焦らず、落ち着いて育休を過ごすために
育休開始直後は、慣れない育児と家事で心身ともに疲弊しがちです。その上、お金の心配まで加わると、精神的に追い詰められてしまうこともあります。
私の経験から言えるのは、給付金は必ず振り込まれるということです。
「いつ入るんだろう…」と不安になるかもしれませんが、焦らず、落ち着いて待つことが大切です。
そして、この記事を通じて、事前に給付金のスケジュールを把握し、お金の不安を少しでも軽減できれば幸いです。
補足:最低でも5ヶ月分の貯蓄を用意しよう
私の場合は初回の支給まで5ヶ月かかったため、最低でも5ヶ月間は無給で生活できるだけの貯蓄が必要でした。ご自身の生活費(家賃、食費、光熱費など)をもとに、約半年分の貯蓄を準備しておくと安心です。
ぜひ、大切な家族との時間を存分に楽しんでください。
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