
エクセルで大量のデータの中から、「特定の値がいくつあるか」 数えたいのに、手作業で数えるのは大変

データが大量であればあるほど、手作業で数えてしまうと日が暮れてしまうよね。。
今回はそんな時に役立つCOUNTIF関数について基本的な使い方から、知っておくと便利な応用技、そしてよくある疑問を解説していくね!

そんな関数があるんだ!
仕事で困っていたからぜひ解説してほしい!
COUNTIF関数を使えば、指定した条件に合うデータの個数をパッと数えられます。
読み終わる頃には、あなたもCOUNTIF関数を使いこなして、データの集計作業がぐっと楽になるはずですよ!
COUNTIF関数ってどんな時に使うの?
COUNTIF関数は、
「指定した範囲の中で、ある特定の条件を満たすセルの個数を数える」 関数です。
例えば、こんな場面で大活躍します。

手作業で数えるのは時間がかかり、ミスも起こりやすいですが、COUNTIF関数を使えば正確かつ瞬時に個数を把握できます。
COUNTIF関数の基本を学ぼう!
COUNTIF関数は、とてもシンプルな構造をしています。
書式(構文)
=COUNTIF(範囲, 検索条件)
範囲
: 条件を数えたいセルが含まれる範囲を指定します。検索条件
: 数えたい条件を指定します。数値、文字列、セル参照、比較演算子などを使えます。
実際のデータで使ってみよう!
まずは、以下の架空の売上データを使って、COUNTIF関数の基本的な使い方を見ていきましょう。
【売上データ例】

このデータを使って、いくつか条件を設定して数えてみましょう。
特定の文字列を数える
例えば、「りんご」の売上がいくつあるか数えてみましょう。
数式: =COUNTIF(B2:B6,"りんご")
解説:
B2:B6
:商品名が入力されている範囲を指定しています。"りんご"
:検索条件として「りんご」という文字列を指定しています。文字列を検索する場合は、必ずダブルクォーテーション(” “)で囲みます。
この数式を入力すると、「3」という結果が返ってきます。

特定の数値を数える
次に、「売上金額が500円」のデータがいくつあるか数えてみましょう。
数式: =COUNTIF(C2:C6,500)
解説:
C2:C6
:売上金額が入力されている範囲を指定しています。500
:検索条件として数値の「500」を指定しています。数値を検索する場合は、ダブルクォーテーションで囲む必要はありませんが、囲んでも問題なく動作します。
この数式の結果は「1」となります。売上金額が500円のデータが1つあることが分かります。

セル参照を検索条件にする
検索条件を直接入力するのではなく、別のセルに入力された値を条件として使うこともできます。
例えば、どこかのセル(例: E2セル)に「ばなな」と入力し、そのE2セルを参照して「ばなな」の個数を数えてみましょう。
数式: =COUNTIF(B2:B6,E2)
解説:
E2
:検索条件としてE2セルを参照しています。E2セルの値が「ばなな」なので、「ばなな」の個数が数えられます。
E2セルの値を「みかん」に変えれば、自動的に「みかん」の個数に変わります。条件を簡単に変更できるので、とても便利ですよ。

比較演算子を使う
「〇〇より大きい」「〇〇以下」といった条件で数えたい場合は、比較演算子を使います。
比較演算子を使う場合は、必ずダブルクォーテーション(” “)で囲みます。
よく使う比較演算子はこちらです。
演算子 | 意味 |
= | 等しい |
> | より大きい |
< | より小さい |
>= | 以上 |
<= | 以下 |
<> | 等しくない |
例えば、「売上金額が400円より大きい」データがいくつあるか数えてみましょう。
数式: =COUNTIF(C2:C6,">400")
解説:
">400"
:検索条件として「400より大きい」を指定しています。
この数式の結果は「3」となります。(500、600、400は含まず)

ワイルドカードを使う
特定の文字を含む文字列を数えたい場合は、ワイルドカードを使います。
*
(アスタリスク):任意の数の文字列を表します。?
(クエスチョン):任意の一文字を表します。
例1:「りん」で始まる商品を数える 「りんご」のように、「りん」で始まる商品を数えてみましょう。
数式: =COUNTIF(B2:B6,"りん*")
解説:
"りん*"
:「りん」の後に任意の文字列が続くものを検索します。
この数式の結果は「3」となります。

例2:「な」で終わる商品を数える 「ばなな」のように、「な」で終わる商品を数えてみましょう。
数式: =COUNTIF(B2:B6,"*な")
解説:
"*な"
:「な」の前に任意の文字列が続くものを検索します。
この数式の結果は「1」となります。

例3:2文字の商品を数える 商品名が2文字のものを数えてみましょう。
数式: =COUNTIF(B2:B6,"??")
解説:
"??"
:任意の2文字の文字列を検索します。「りんご」は3文字なのでカウントされません。
この数式の結果は「0」となります。(りんご、みかん、ばななすべて2文字ではないため)

COUNTIF関数を応用しよう!複数条件での数え方
COUNTIF関数は基本的に1つの条件しか指定できませんが、工夫することで複数の条件で数えることも可能です。
ここでは、よく使われる「OR条件」と「AND条件」での数え方を見ていきましょう。
OR条件で数える(いずれかの条件を満たす場合)
「〇〇または△△のどちらかの条件を満たす個数を数えたい」という場合は、それぞれのCOUNTIF関数の結果を足し算することで実現できます。
例えば、「商品名が『りんご』または『みかん』のデータがいくつあるか」数えてみましょう。
数式: =COUNTIF(B2:B6, "りんご") + COUNTIF(B2:B6, "みかん")
解説:
COUNTIF(B2:B6, "りんご")
:りんごの個数を数えます。COUNTIF(B2:B6, "みかん")
:みかんの個数を数えます。- これらを足し合わせることで、どちらかの条件を満たすデータの合計数を算出します。
この数式の結果は「4」となります。(りんご3つ、みかん1つ)

AND条件で数える(すべての条件を満たす場合)
「〇〇かつ△△の条件を両方満たす個数を数えたい」という場合は、SUMPRODUCT関数やSUM関数とIF関数を組み合わせる方法などがありますが、
COUNTIF関数だけでAND条件を直接処理することはできません。
AND条件で複数条件を指定したい場合は、COUNTIFS関数を使うのが最も効率的です。
💡ヒント
今回はCOUNTIF関数に絞って解説していますが、COUNTIFS関数を使えば複数の条件を一度に指定して数えることができます。例えば、「担当者がAさんかつ商品名がりんご」といった条件で数えたい場合は、COUNTIFS関数が便利です。
COUNTIFS関数の詳しい使い方は、別の記事で詳しく解説しますので、ぜひそちらも参考にしてみてくださいね!
COUNTIF関数を使う上での注意点
COUNTIF関数は便利ですが、いくつか注意しておきたい点があります。
全角と半角、大文字と小文字は区別される
COUNTIF関数は、文字列の全角と半角、大文字と小文字を厳密に区別します。
例えば、「りんご」と「リンゴ」は別の文字列として扱われます。 また、「Apple」と「apple」も別の文字列として扱われます。
データ入力の際に表記ゆれがあると正しくカウントされないので、注意が必要です。

スペース(空白)に注意する
データの中に、見た目では分からないような余分なスペース(空白)が含まれていると、正しくカウントされないことがあります。
例えば、「りんご 」(最後にスペースがある)と「りんご」は別の文字列として扱われます。
もしうまくカウントできない場合は、データに余分なスペースがないか確認してみましょう。TRIM関数などを使って、事前にスペースを取り除くこともできます。

日付の扱いに注意する
日付を検索条件にする場合、日付の書式によっては正しくカウントされないことがあります。
例えば、=COUNTIF(A:A, "2025/07/15")
のように文字列として日付を指定すると、セルの表示形式によっては正しく認識されないことがあります。
確実なのは、日付が入力されたセルを直接参照するか、DATE関数
を使う方法です。 例:=COUNTIF(A:A, DATE(2025,7,15))
まとめ

今回は、エクセルのCOUNTIF関数について、その基本的な使い方から応用、そして注意点まで詳しく解説しました。
COUNTIF関数を使えば、手作業では大変なデータの集計も、あっという間に正確に行うことができます。

ぜひ今日からあなたのエクセル作業にCOUNTIF関数を取り入れて、効率アップを図ってくださいね!
COUNTIFS関数について知りたい方はこちらの記事を参考にしてください!
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