
エクセルで関数ってたくさんあって、どれから覚えればいいの?

関数は沢山あって全部覚えるのは大変だもんね。
この記事では、エクセル初心者の方に向けて「まずはこれだけは覚えておけば間違いない!」という必須関数を9つに厳選してご紹介します。一つひとつの関数の使い方を、具体的な例を交えながら解説します!
合計を計算する【SUM関数】
まずはSUM関数です。
SUMは「合計」を意味し、指定した範囲の数値の合計を計算します。

使い方
=SUM(合計したいセルの範囲)
具体例

たとえば、下のような売上データがあったとします。
【表】

この「合計」のセルに、
=SUM(B2:B5)
と入力します。
すると、自動的にすべての売上金額が足され、合計金額が表示されます。


もっと詳しくSUM関数について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください!
平均を計算する【AVERAGE関数】
AVERAGE関数は、「平均」を計算したいときに使います。
テストの点数や商品の平均価格など、さまざまな場面で役立ちます。
使い方
=AVERAGE(平均を出したいセルの範囲)

具体例

先ほどの売上データに「平均売上」を追加してみましょう。
【表】

この「平均」のセルに、
=AVERAGE(B2:B5)
と入力します。


もっと詳しくAVERAGE関数について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
条件で表示を分ける【IF関数】
IF関数は、「もし〜だったら、〇〇を表示する」というように、条件に応じて表示を変えたいときに使います。

使い方
=IF(条件式, 真の場合, 偽の場合)
- 条件式:判定したい条件(例:
A1>100
) - 真の場合:条件が満たされたときに表示する値
- 偽の場合:条件が満たされなかったときに表示する値
具体例

テストの点数が70点以上なら「合格」、そうでなければ「不合格」と表示してみましょう。
【表】

合否の列に、
=IF(B2>=70,”合格”,”不合格”)
と入力します。これを下にコピーすれば、全員の合否が自動で表示されます。


もっと詳しくIF関数について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
条件に合うものの合計を計算する【SUMIF関数】
SUM関数に「IF」がくっついたSUMIF関数は、特定の条件を満たすセルの合計を計算します。

使い方
=SUMIF(条件を調べる範囲, 条件, 合計したい範囲)
具体例

下のデータで、商品ごとに売上を合計してみましょう。
【表】

りんごだけの合計を出したい場合は、
=SUMIF(A2:A6,“りんご”,B2:B6)
と入力します。
- A2:A6:「商品名」の列の中から、条件を探す範囲
- “りんご”:探したい「条件」
- B2:B6:「売上個数」の列の中から、合計したい範囲
この数式で、りんごの売上個数(50 + 45 + 60)が計算されます。


もっと詳しくSUMIF関数について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
エラー表示を消す【IFERROR関数】

「#N/A」や「#DIV/0!」といったエラー表示が出てしまい、困ったことはありませんか?
IFERROR関数は、エラーが出たときに好きな表示に変えることができます。

使い方
=IFERROR(値, エラーの場合)
- 値:エラーをチェックしたい数式や値
- エラーの場合:エラーが出たときに表示する値
具体例

たとえば、売上を人件費で割る計算をするとき、人件費が0だとエラーになってしまいます。
【表】

このエラーを消すために、
=IFERROR(B3/C3,”計算不可”)
と入力します。


もっと詳しくIFERROR関数について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
データから目的の情報を探す【VLOOKUP関数】
VLOOKUP関数は、膨大なデータの中から、特定のキーワードを基に情報を探し出すときに非常に役立つ関数です。Vは「Vertical(垂直)」を意味し、縦方向(列)にデータを検索します。

使い方
=VLOOKUP(検索値, 検索範囲, 列番号, 検索方法)
- 検索値:探したいキーワード(例:社員番号「101」)
- 検索範囲:検索する表全体
- 列番号:検索範囲の左から数えて何列目の情報を表示したいか
- 検索方法:
FALSE
(完全一致) またはTRUE
(近似一致)。通常はFALSE
を使います。
具体例

社員番号から名前と部署を自動で表示させたい場合を考えます。
【表】

別のシートや表に、社員番号だけを一覧にしたリストがあったとします。

このリストの「名前」のセルに、
=VLOOKUP(A2,Sheet1!A:C,2,FALSE)
と入力します。
- A2:検索値(社員番号「102」)
- Sheet1!A:C:検索範囲(シート1のA列からC列)
- 2:名前は検索範囲の2列目にあるため「2」
- FALSE:完全一致で探す
この数式を下にコピーすれば、一瞬で名前が埋まります。


もっと詳しくVLOOKUP関数について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
複数の条件に合うものの数を数える【COUNTIFS関数】
COUNTIFS関数は、複数の条件を同時に満たすセルの数を数えるときに使います。
「S」がついているのがポイントです。

使い方
=COUNTIFS(条件1の範囲, 条件1, 条件2の範囲, 条件2, …)
具体例

下のような営業データから、「東京支社の20代の担当者」が何人いるか数えてみましょう。
【表】

この場合、
=COUNTIFS(B2:B6,”東京”,C2:C6,”>=20″,C2:C6,”<30″)
と入力します。
- 条件1:支社が「東京」
- 条件2:年齢が「20以上」
- 条件3:年齢が「30未満」
この数式で、条件に合う担当者の数が計算されます。


もっと詳しくCOUNTIFS関数について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
セルの行番号を取得する【ROW関数】
ROW関数は、ちょっと地味ですが、とてもよく使う関数です。セルの行番号を取得します。
通し番号を振りたいときなどに活用できます。

使い方
=ROW()
具体例

下のリストに通し番号を振りたいとします。
【表】

「No.」の列の1行目に
=ROW()
と入力すると「2」と表示されます。
これは、セルがある行の番号だからです。通し番号の1から始めたい場合は、
=ROW()-1
と入力します。


もっと詳しくROW関数について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
複数の条件を組み合わせる【AND関数、OR関数】
最後に、IF関数と組み合わせて使うと非常に便利なAND関数とOR関数です。
- AND関数:すべての条件が満たされた場合に「真(TRUE)」を返します。
- OR関数:いずれかの条件が満たされた場合に「真(TRUE)」を返します。

使い方
=AND(条件1, 条件2, …) =OR(条件1, 条件2, …)
具体例

テストで「国語も算数も両方70点以上」なら「合格」と判定したい場合は、AND関数を使います。
【表】

判定の列に、
=IF(AND(B2>=70,C2>=70),”合格”,”不合格”)
と入力します。
- Aさん: 国語も算数も70点以上 → 合格
- Bさん:国語が70点未満 → 不合格
- Cさん:算数が70点未満 → 不合格


一方、「国語か算数のどちらかが70点以上」なら「合格」としたい場合は、OR関数を使います。
=IF(OR(B2>=70,C2>=70),”合格”,”不合格”)


もっと詳しくAND関数、OR関数について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
まとめ

お疲れ様でした!今回はエクセル初心者の方がまず最初に覚えるべき必須関数を9つご紹介しました。
これらの関数を使いこなせば、これまで手作業でやっていた計算やデータ入力が、ボタン一つで完了することができます!最初は難しく感じるかもしれませんが、繰り返し使うことで必ず身につきます。
まずは、今回ご紹介した関数の中から、仕事で使えそうなものからぜひ試してみてください。
お勧め勉強本

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気になる方は下記の記事どちらかをぜひご覧ください!
【Excel初心者向け】
【Excel中級者向け】
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