人事・採用担当者になったあなたへ|おすすめ本15選!採用のプロが選ぶ必読書

「採用担当になったけど、何から勉強すればいいのかわからない…」

新しいキャリアにワクワクする反面、こんな不安を感じていませんか?

採用活動は、会社の未来を創る重要な仕事です。だからこそ、体系的に学び、自信を持って取り組みたいですよね。

この記事では、そんなあなたのために、現役で人事として採用や労務・制度設計などをしている私が厳選した「採用担当者が読むべき本15冊」を、ジャンル別にご紹介します。


  1. 採用担当者が本から学ぶべき理由
  2. 採用の「本質」を学ぶ|基礎固めと採用を取り巻く環境を知るためにおすすめの本
    1. 採用学(新潮選書)
    2. 名著17冊の著者との往復書簡で読み解く 人事の成り立ち: 「誰もが階段を上れる社会」の希望と葛藤
    3. ウォー・フォー・タレント ― 人材育成競争
    4. お祈りメール来た、日本死ね 「日本型新卒一括採用」を考える (文春新書)
    5. 日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学 (講談社現代新書 2528)
    6. 図解 人材マネジメント 入門 人事の基礎をゼロからおさえておきたい人のための「理論と実践」100のツボ
    7. ジョブ型雇用社会とは何か: 正社員体制の矛盾と転機 (岩波新書 新赤版 1894)
    8. 人事の組み立て~脱日本型雇用のトリセツ~欧米のモノマネをしようとして全く違うものになり続けた日本の人事制度
    9. 採用基準 地頭より論理的思考力より大切なもの
  3. 採用手法の「実践」を学ぶ|すぐに役立つノウハウ本
    1. 採用広報から、スカウト文章、面接術まで 「本当にほしい人材」が集まる中途採用の定石
    2. 世界標準の採用
    3. 採用に強い会社は何をしているか ~52の事例から読み解く採用の原理原則
    4. この一冊でスカウト採用の全てがわかる!ダイレクトリクルーティングの教科書 (扶桑社BOOKS)
    5. 拝啓人事部長殿(サイボウズ式ブックス)
    6. 増補改訂版 いい人財が集まる会社の採用の思考法
  4. 【まとめ】本から学び、実践で活かそう

採用担当者が本から学ぶべき理由

「採用のノウハウは、実践で学ぶものじゃないの?」

そう思う方もいるかもしれません。もちろん、実践経験はとても大切です。

本を読むべき理由
  • 過去の成功・失敗事例から学べる
  • 専門家による体系的な知識が身につく
  • 最新のトレンドや社会背景を理解できる
  • 自分の考えを言語化し、整理できる

これらの知識は、目の前の採用活動をより良くするだけでなく、未来のキャリアにも必ず役立ちます。


採用の「本質」を学ぶ|基礎固めと採用を取り巻く環境を知るためにおすすめの本

まずは、採用活動の土台となる考え方や、採用を取り巻く社会の動きを学ぶための本です。

「採用の仕事って何だろう?」 「なぜこの採用手法が生まれたんだろう?」

そんな根本的な問いに答え、採用の土台を身に着けることが出来る書籍です。


採用学(新潮選書)

採用に携わっている人でしたらかなりの人が読んでいる本です。著者の服部さん(神戸大学教授)は採用界でかなり珍しいアカデミックな方です。採用の理論を調査・実験といった切り口で書かれているため参考になる書籍です。

概要

経験や勘に頼りがちな採用活動を「学問」として体系化した一冊。採用プロセスを科学的に分析し、企業と求職者の双方が幸せになるための考え方をまとめた一冊。

こんな方におすすめ
  • 採用のブランディング、採用コンセプト設計、フロー設計力など採用の基本を学びたい方
  • 採用担当者が直面する課題について、科学的な視点から解決策やヒントが欲しい方

名著17冊の著者との往復書簡で読み解く 人事の成り立ち: 「誰もが階段を上れる社会」の希望と葛藤

日本の人事部「HRアワード」2019書籍部門優秀賞受賞した名著です。日本型雇用と欧米型雇用の対立論に対してメスを入れていく内容です。日本の雇用を歴史の観点から学ぶことができる良本です。

概要

日本の人事制度の歴史を、人事・労務関連の名著17冊を土台にして著者との往復書簡形式で解説するユニークな本。日本の「人事」がどのように形成されてきたのか、その歴史的背景を楽しく学ぶことができます。

こんな方におすすめ
  • 日本の人事制度の成り立ちや社会背景を理解したい方
  • 歴史から学び、今後の採用トレンドを予測したい方
  • ジョブ型雇用を自社に取り入れるべきかメンバーシップ型雇用のままで良いかをより深く考えたい方

ウォー・フォー・タレント ― 人材育成競争

近年当たり前になってきた「タレントマネジメント」は1990年代にアメリカで導入され、日本の企業でも人材獲得競争の激化や働き方に対する価値観の多様化などから注目されています。この「タレントマネジメント」の概念が広まるきっかけになったマッキンゼーが刊行した書籍です。ビズリーチでは社員全員が読むことをお勧めされるくらいの良本です。

概要

1990年代後半から世界的に注目された「人材獲得競争」の概念を提唱した名著。優秀な人材を惹きつけ、育成し、定着させるための戦略を解説します。経営者視点から採用を考えるきっかけになります。

こんな方におすすめ
  • 採用の大きな背景を社会的な視点から知りたい方
  • 採用競争がなぜ激化したのか知りたい方
  • マネジメント人材に焦点を当てて企業がどういう採用・育成をしていく必要があるか知りたい方

お祈りメール来た、日本死ね 「日本型新卒一括採用」を考える (文春新書)

ド直球なタイトルの本ですが、中身は日本や海外のジョブ型雇用について深く記されている良本。私自身日本の採用の歴史について一番学ぶことが出来た書籍です。日本の採用の歴史を学びたい方に一番お勧めしたい書籍です。

概要

批判的に日本の新卒一括採用制度を考察する一冊。多くの若者が直面する就職活動の不条理を浮き彫りにし、現状の制度が抱える問題点や、未来のあり方を考えさせられます。

こんな方におすすめ
  • 採用担当、「キャリア」や「人事」を扱う方
  • ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用のメリット・デメリットを深く知りたい方
  • 社会的な視点から採用を考えたい方

日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学 (講談社現代新書 2528)

日本の社会、特に現在の雇用形態がどうやって出来上がったのかを記した書籍です。具体的に女性や外国人に対する閉鎖性、「地方」や非正規雇用との格差、転職のしにくさ、高度人材獲得の困難、長時間労働のわりに生産性が低いこと、ワークライフバランスの悪さなど、多くの問題がある中でなぜ中々変わっていかないのか・なぜそういう仕組みであるかが分かる書籍です。

概要

日本社会の雇用、教育、福祉の歴史を社会学の視点から紐解きます。なぜ今の日本に「新卒一括採用」が根付いたのかなど、採用の背景にある社会構造を深く理解できます。

こんな方におすすめ
  • 採用の背景にある社会構造を深く理解したい方
  • 採用の過去や成り立ちを知りたい方

図解 人材マネジメント 入門 人事の基礎をゼロからおさえておきたい人のための「理論と実践」100のツボ

「日本の人事部 HRアワード2020」書籍部門に入賞した書籍です。人事業務を網羅的に分かりやすく1ページに一問一答形式で解説されている本です。本を読むのが苦手な人でも図解で分かりやすく解説されています。下記に紹介している「図解 組織開発入門 組織づくりの基礎をイチから学びたい人のための「理論と実践」100のツボ 「理論と実践」100のツボシリーズ」と一緒に読むとより理解が深まります。

概要

人材マネジメントの基礎を、図解を用いて分かりやすく解説。採用から人材育成、評価、労務管理まで、人事の仕事に必要な知識を網羅しています。人事部門に配属されたばかりの人にとって、全体像を掴むのに最適です。

こんな方におすすめ
  • 人事部門に配属されたばかりの方
  • 人事の全体像を把握したい方

【一緒に読むと理解が深まるおすすめ書籍】


ジョブ型雇用社会とは何か: 正社員体制の矛盾と転機 (岩波新書 新赤版 1894)

ジョブ型雇用と日本のメンバーシップ型雇用という二つの雇用形態についてそれぞれどのような特徴があるのかを幅広い労働問題を取り上げながら解説した書籍です。

概要

昨今注目を集める「ジョブ型雇用」について、その定義からメリット・デメリット、日本における導入の課題までを解説します。日本の雇用制度の転換期を理解する上で必読の一冊です。

こんな方におすすめ
  • ジョブ型雇用について詳しく知りたい方
  • 人事制度・企画業務を現在担当している・将来やっていきたい方

人事の組み立て~脱日本型雇用のトリセツ~欧米のモノマネをしようとして全く違うものになり続けた日本の人事制度

人事や雇用に関して長年研究されていた海老原さんが書いた書籍です。「人事の企み ~したたかに経営を動かすための作戦集~」と一緒に読むことで人事制度の理解が深まります。

概要

日本型雇用が抱える課題を指摘し、これからの時代に必要な人事制度を解説。採用後の配置や評価、育成まで、人事の仕事全体を俯瞰する力を養えます。

こんな方におすすめ
  • 採用だけでなく、人事全体の仕事に興味がある方
  • 人事制度・企画業務を現在担当している・将来やっていきたい方

【一緒に読むと理解が深まるおすすめ書籍】


採用基準 地頭より論理的思考力より大切なもの

マッキンゼーでコンサルタントや人材育成、採用マネージャーを務めた経験から自分には何が不足しているのか、どこに向かって頑張れば良いのか知ることできる書籍です。

概要

マッキンゼー・アンド・カンパニーの元採用担当者が語る「採用基準」。地頭や論理的思考力だけではない、候補者の本質を見抜くためのヒントが詰まっています。面接官としてのスキルを上げたい人におすすめです。

こんな方におすすめ
  • 面接官としてのスキルを上げたい方
  • 候補者のポテンシャルを見抜く力を身につけたい方
  • リーダーシップを身につけたい方

採用手法の「実践」を学ぶ|すぐに役立つノウハウ本

続いて、日々の採用活動で直面する課題を解決するための実践的なノウハウ本です。

どうやって会社の魅力を伝えればいいの?」 「効果的な面接のやり方は?

具体的な手法やヒントが詰まっています。自身の業務に応じて是非参考にしてください!


採用広報から、スカウト文章、面接術まで 「本当にほしい人材」が集まる中途採用の定石

即戦力を採用したいけどなかなか人が集まらないベンチャー企業や中小企業を主な対象にした書籍です。戦略的に中途採用で成果を出していきたい企業担当者必読書です。

概要

中途採用に特化した、採用活動の全プロセスを網羅した教科書。採用広報の作り方から、スカウトメールの書き方、面接の進め方まで、具体的なノウハウが詳しく解説されています。

こんな方におすすめ
  • 戦略的に中途採用で成果を出していきたい方
  • 中途採用を担当している方
  • 各採用プロセスで具体的なアクションを知りたい方

世界標準の採用

「採用とは何か?」に対する思考を深める本質的な考えが凝縮されている書籍です。人事業界で超有名人のサイバーエージェント常務執執行役員CHO曽山哲人氏も採用の概念を覆す「経営者のための採用本」と紹介されています。「ポテンシャルの見抜き方」「カルチャーフィット依存の罠」「採用責任者が人事役員になっている現実」など、世界で通用する採用の思考と技術が身につけられる本。

概要

日本企業にありがちな採用の「常識」を覆し、世界で通用する採用手法を解説。ダイバーシティやジョブ型雇用など、最新の採用トレンドを網羅しています。

こんな方におすすめ
  • グローバルな視点を取り入れたい方
  • 新しい採用手法に挑戦したい方

採用に強い会社は何をしているか ~52の事例から読み解く採用の原理原則

著者の青田さんはリクルートやアマゾン、日本最大のHRネットワーク『日本の人事部』、LINEなどで採用業務に従事された方で現場知識が豊富な方が書いた書籍です。書籍にある52個の事例は有名な大手企業からベンチャー企業・地方企業の成功例などが記されています。そのため読み進めていく中でこのアイデア面白そうだから自社で活かせそうと勉強することが出来る書籍です。

概要

採用に成功している52社の事例から、共通する「原理原則」を読み解く一冊。具体的な企業名や取り組みが豊富に紹介されており、自社に取り入れられるヒントが満載です。

こんな方におすすめ
  • 他社の成功事例から学びたい方
  • 自社の採用手法を見直したい方
  • 採用のアイデアの引き出しを増やしたい方

この一冊でスカウト採用の全てがわかる!ダイレクトリクルーティングの教科書 (扶桑社BOOKS)

自社が求める優秀な人を採用するために必須の採用手法のダイレクトリクルーティングの考え方が学べる書籍です。攻めの採用戦術を学びたい方は是非読んでみてください。

概要

昨今主流になりつつあるダイレクトリクルーティングに特化した教科書。スカウト媒体の選び方から、効果的なスカウト文の作成方法まで、実践的なノウハウが体系的に学べます。

こんな方におすすめ
  • 攻めの採用戦術を学びたい方
  • スカウト採用を始めたばかりの方
  • ダイレクトリクルーティングの効果を最大化したい方

拝啓人事部長殿(サイボウズ式ブックス)

トヨタからサイボウズに転職した高木さんが記した書籍です。日本の会社の違和感や何とも言えない疑問について若者の観点から代弁してくれている書籍。12社の人事制度変革の取材を通して、どのような目的で新しい制度を導入しているのか、どのようにして制度改革を進めたのか、具体的にどのように運用しているのかなどについて記されています。

概要

サイボウズ人事本部 兼 チームワーク総研所属の著者が、人事担当者に向けて様々な提言を行う本。組織の多様性や働き方改革など、これからの時代に求められる人事が持つべき視点を提示します。

こんな方におすすめ
  • 組織文化や多様性に関心がある方
  • 採用担当者として、より広い視野を持ちたい方
  • 自社の採用に何とも言えない疑問を抱えている方

増補改訂版 いい人財が集まる会社の採用の思考法

タイトル通り、良い人材を採用するためのマインドセットが書かれた書籍。

概要

組織の成長に不可欠な「いい人材」の定義から、採用活動の思考法までを解説。採用のその先、組織の成功まで見据えた内容が特徴です。

こんな方におすすめ
  • 経営視点から採用を考えたい方
  • 採用活動を会社の成長に繋げたい方

【まとめ】本から学び、実践で活かそう

今回は、採用担当者におすすめしたい本を15冊ご紹介しました。

気になる本はありましたか?

採用活動は、会社の未来を創る重要な仕事です。

ぜひ、このリストを参考に、あなたの課題に合った一冊を見つけてみてください。そして、本で学んだ知識を、日々の採用活動に活かしていきましょう!

あなたの採用活動が、より良いものになることを願っています。

この記事を書いた人
でんちゃん

一児の父。人事として6年、採用・教育・労務・人事制度などを経験してきました。これまで200名ほどの方と面接を実施してきたので就職・転職に関するノウハウがあります。またExcelを用いたデータ分析が得意です。
娘が生まれ日々のすさまじい成長を目の当たりにしています。
人事やExcel、子育てに関してのお役立ち情報を伝えるブログを作っていきます!

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