初めての面接官! 自己防衛と自己充足の確認

採用

初めて面接官を経験するけどどんなことを意識してみればいいのか分からない。
面接で評価が高かったけど、承諾まで至ることができなかった。

初めて面接官を任されてどんなポイントを見ればよいのか分からないや就職活動をしていた際は面接の準備をしっかりしていたけど面接官はどうすればいいのか分からないといった声をよく聞きます。
本日は面接官がどういった視点で求職者の特徴を押さえていけばよいか解説していきます。
最終面接というよりも1次や2次面接を想定しておりますので是非参考にしていただければ幸いです。

採用基準

私はどんな採用でも「思考力」が大切な採用基準であると考えています。
本当に思考力の高い人を採用することができれば、自分の頭で考え行動することができ、入社後から活躍することができます。また人の感情にも向き合える人は、対人場面でも強みを発揮し、社内外問わず信頼を積むことができます。仕事をする上で卒業した学校の偏差値や自頭の良さよりも思考力のほうが大切であることに気づいている人も増えているのではないでしょうか?皆さんの会社も「思考力」のある人を採用していると仮定してお話を続けていきます。
では思考力の高い人を採用するためにどんなポイントで行動を適切にキャッチしていけばよいのでしょうか?
私は3つのポイントを意識しています。

  • 会社で定めた採用基準に満たしているか? 
  • 自己防衛的な行動が少ないか?
  • 自己充足的な行動が少ないか?

会社で定めた採用基準については会社によって定めているポイントがあると思います。採用するにあたり、最低限このレベルだよねであったり、こういった要素がないと入社は厳しいのではないか?といったポイントです。

2つ目(自己防衛的な行動が少ないか?)と3つ目(自己充足的な行動が少ないか?)は何のことやらと思う方も多いと思うため本書で具体的に説明していきます。

自己防衛例

そもそも自己防衛とはどういったことでしょうか?
自己防衛とは不快な感情を弱めたり、避けたりすることで精神的な安定を保つ心の働きのことですべての人が兼ね備えている能力です。
すべての人が持っている能力ですが、面接でそのような状態が多く出るようだったら注意深く観察する必要があります。
例えば、自己防衛が高い人はこういった行動をとるパターンが多いです。

・入退室や着席の時、直立不動になり、大声で軍隊のような挨拶をする人
・面接官の一言一言に大げさな相槌と大きな声で返事を繰り返す人
・敬語が著しく過剰な人

上記のような行動は一見すると悪いことではないのではないかと感じる方もいると思います。
こういった行動は相手を尊重しているように見えますが、実は「そうしなければいけない」という観念に縛られて動いていて、その人の行動や意識は相手に向けられていません。
人は、自分に向けてエネルギーを使ってくれている相手に対して交換を持ちますが、目の前にいる自分に向き合ってくれない相手を嫌悪します。

それ以外にも、ルーティンワークに縛られる人や話しかけにくい人前置きを繰り返す人も注意が必要です。具体的に面接で質問をする際に、毎回手を挙げ「よろしいですか?」と言って話を始める一連の行動がずっと繰り返されていと私はその応募者が精神的に自立できていない人だと疑います。司会もいない議論の中で誰に向かって許可を得ようとしているのでしょうか?
また周囲からの情報を受け入れたくない心情が推察され、外部からの情報を固く拒絶しているように見える人もいます。
例えば、「伏し目がち」「笑顔がない」「表情が硬い」などの特徴があります。対象に興味を持ち肯定的に寄り添おうとする心情を映して、受容的な雰囲気を持っている人に誰もが好感を抱きます。
「前置き」は話の方向性を前もって示してくれたり、聞く人の心の準備を促す緩衝材になる場合が多いため必ずしも悪いことではないです。
しかし、状況と整合しない前置きや、強い「言い訳」臭を漂わせる前置きは、聞く人に鬱陶しく思わせてしまいます。
「個人的には~」「個人的な意見ですが~」「あくまでも私見ですが~」などの前置きを繰り返し使う求職者がいます。
あくまで個人的な意見だから突っ込んでこないでね。という心情を示す自己防衛行動であり、責任を取りたくない心理の反映でもあります。
「経験がないのでよくわからないですが」「言葉は悪いですが」では自分をより賢く見せたいという自己執着を見せたり、私は今から話す言葉は悪い言葉であることは理解していると保険をかけておきたい人が、このような前置きを使用します。

自己充足例

自己充足とは、自分の中だけで物事を終わらせて満足するという意味です。
採用面接では誰がどんなタイミングでどのような雰囲気で発言したのかを後で分かるように要約する必要があります。
そのために面接官は求職者がどんな話をするのか内容を追っていく必要があります。面接官をしている皆さんもメモを沢山取っているのではないでしょうか?
しかし求職者の中には長い話や、そもそも何を伝えたいのか分からない場合があります。
このような状況で特に面接経験の少ない面接官は「話を理解できないのは自分のせいだ」と感じてしまう人もいると思いますが、そこは弱気にならずに「私に分かるように話さないのが悪い」と割り切って頂くことが良いです。
そもそも分かりにくい冗長な話になってしまうのは、「着地点」を定めずに話し始めるからです。
話したいことや伝えたいことを決めてから話し出す人は、ゴールを見据え、ストーリーを携えて話を進めるため、聞く側が理解できないとなることはありません。
ところがゴール設定せずにとりあえず話し出す人は、思いつくままに言葉をつぎ足していく上に、発言を取り繕うためにいろいろと無駄な言い回しを持ち込むため、聞き手としては結局何が言いたいの?となってしまいます。
このような話が長くて分かりにくいのは、話し手に「目標設定能力」が欠けているかつ思考力の欠如が挙げられるからです。
その他にも人に伝える意識が薄い人や場を仕切り始める人、思いついたことを次々に発散する人、思いついたことを次々に発散する人が挙げられます。
人に伝える意識がない人は利己的で自己中心的な人であることがかなり多いですし、思いついたことを次々に発散する人は課されたミッションには見向きもせずにかっこいいことを言いたいや人と違うことを見せたいなどの動機から発言している人が多いです。

まとめ

自己防衛行動がある人は次のような発言例が挙げられます。

  • 「よろしいですか?」と質問をする際に必ず話す
  • 「伏し目がち」「笑顔がない」「表情が硬い」など話しにくい雰囲気がある
  • 「個人的には~」「個人的な意見ですが~」「あくまでも私見ですが~」「経験がないのでよくわからないですが」「言葉は悪いですが」などの前置きが多い

自己防衛行動の高い人が入社すると、いじめやパワハラに走る。感情が不安定で、切れやすい。自分の思うようにならないとすべてを会社のせいにし、労働問題を引き起こす。
これらの行動をとる社員が増えるのです。

また自己充足行動がある人には次のような行動例が挙げられます。

  • 話が長くて分かりにくい
  • 思いついたことを次々に発散するかのように話す
  • いつ話し始めたのか分からない
  • 小さい声で話し、相手や全体に向かって発信する意識が見られない

自己充足的な行動が多い人が入社すると、管理されないとすぐサボる人になることや仕事にムラがあり、アウトプットの質が安定しない。同じようなミスを何度も繰り返す。責任感と持続性に著しく欠ける。といった社員が増えてしまいます。

入社後お互いにネガティブにならないために自己防衛や自己充足的な行動が多すぎないかしっかりと吟味して求職者の行動をしっかりと把握して面接に臨んで行きましょう!

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