セル結合は見た目を整える目的で使われることが多いですが、上司からセル結合はするな!と言われたことやネットで調べてセル結合はしない方が良いと聞いた経験はありませんか?
セル結合は便利な機能ではありますが、セル結合を使う弊害も沢山あります。今回はセル結合を使用せずに縦方向に中央揃えする方法をお伝えしていきます。
そもそもセル結合をしない方が良い理由
ではなぜ、セル結合をしない方が良いのでしょうか?
- セル結合の弱点①:セル範囲が思った通りに選択できない
- セル結合の弱点②:データの並び替えができない
- セル結合の弱点③:フィルターで正しくデータ抽出できない
- セル結合の弱点④:コピー&ペーストがうまくできない
総務省の発表している”統計表における機械判読可能なデータ作成に関する表記方法について”にも記載があるくらいセル結合は便利な機能ではありますメリットよりもデメリットが大きいためデータ管理をする上で相性が悪いです。以下のようなセミナーに関する表を用いてセル結合をすると困る弱点4つを具体的に確認してきましょう!

セル結合の弱点①:セル範囲が思った通りに選択できない
No5の行を確認したいときにNo5から選択を右にずらしていくとどうなっていくでしょうか?

列”セミナー”の初級セミナーが全て選択されてしまいます。。選択する必要のない行まで選択されてしまうというデメリットがあるのです。これが弱点①のセル範囲が思った通りに選択できないです。

セル結合の弱点②:データの並び替えができない
セル結合のある表を開催日を確認するために昇順に入れ替えしようと試みます。

すると、”この操作を行うには、すべての結合セルを同じサイズにする必要があります。“という警告が出てしまいます。
セル結合の弱点③:フィルターで正しくデータ抽出できない
続いての弱点であるフィルターで正しくデータ抽出できない事象です。列”セミナー名”の初級セミナーを抽出してみます。結果としては、No1~8までのセミナーを抽出したいですが、結果としては以下の通りです。

結果として、No1のセミナーのみが抽出されてしまいました。想定している結果ではないものが抽出されてしまいました。
セル結合の弱点④:コピー&ペーストがうまくできない
最後の弱点であるコピー&ペーストがうまくできない事象を見ていきましょう。ペースト先が結合済みのセルと競合する場合、”この操作は結合したセルには行えません。“という警告が出ます。

これらを踏まえセル結合を使用しない以下のような表を作成するのが1つの解決策です。

ですが、上記の表は同じ文字が多くて見にくいですよね。。この表を印刷してと依頼され上司が確認する場合、“見にくい”と指摘されて修正する羽目になる未来が見えます。。
ではこれまで見てきたセル結合した表で生じる弱点をなくして保守性のある表を作るために2つの方法があるためこちらを紹介していきます!
セル結合を使用しない方法①~条件付き書式~
1つ目は条件付き書式を活用した方法です!手順は以下の通りです。
- 手順1:一つ上のセルの値が自身のセルの値と同じ場合、”真“となるような数式を設定
- 手順2:罫線の4辺のうち”上の罫線を消す“書式&文字色を”白“に設定



上記の対応を必要な列に設定すればOK!
以下のように”初級セミナー“のみを抽出しようとした時も全て適切に検索することが可能です!

セル結合を使用しない方法②~テキストボックス~
では、最後にテキストボックスを使用した縦方向に中央揃えする方法です。あまり使用する機会がないテキストボックスを使用していきます。まずテキストボックスってどこにあるんだっけという人向けに、以下の場所にテキストボックスがあります。
テキストボックス場所:挿入タブ→テキストボックス


このテキストボックスを使い、上記の表を以下の手順で中央揃えした可読性のある表を作成します。
- 手順1:セミナー名の初級セミナーに対してテキストボックスを重ねる
- 手順2:テキストボックスに”初級セミナー”と記載し、上下中央揃え&中央揃えにする
- 手順3:Altキーを押下しながら、四隅をドラッグして項目を合わせる
上記の手順を踏むことで、セルの形に合わせてテキストボックスのサイズが変化します!

こちらが完成したら試しに、セミナー名を初級セミナーのみにフィルターをかけてみましょう。結果は以下の通りです。

さらに、会場を”A-101″のみに抽出してみます。すると、以下のようにテキストボックスのサイズも変化しました!

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