チームの仕事を管理するような立場になり、ガントチャートを作成する必要が出てきた方や
自分の仕事量が増え、これまでよりも計画的に仕事を管理していきたい方向けにエクセルでガントチャートを作成する方法をお伝えします。時間がない方向けと1から作成する方法の2パターンを今回ご紹介していきます。
時間がない方向け(テンプレートダウンロード)
こちらでは爆速でガントチャートを使用できる方法をお伝えします。結論、”無料テンプレート“のダウンロードです。
Microsoft365が無料で提供している下記文言で検索または下記URLアクセスし、”ガントチャート”もしくは”gantt chart”と検索してみてください。これで何種類ものガントチャートをダウンロードすることが可能です。
検索軸:Microsoft Designer templates
URL:https://create.microsoft.com/en-us/designer-templates
上記サイトにアクセスし検索するとこのようにガントチャートのテンプレートが沢山出ます。
その中から好きなものを一つ選んでダウンロードをすれば、とても簡単にそして素早くガントチャートを作成することが可能です。
テンプレートの中から使いやすそうなものをクリックすると下記のように”Customize in Excel”と”Download”があるため、”Download”をクリックします。
たったこれだけで、Microsoftが提供しているテンプレートを使用することができます。これを使用することで下記のようなメリットがあります。
メリット
- 安全(Microsoftが提供しているファイルのため)
- 工数削減(ダウンロードするだけのため)
- 自身の勉強になる(条件付き書式や関数が事前に組み込まれているため)
1からExcelでガントチャートを作成するよりもこのような方法で作成していくのが一番良いかと思います。上司やチームの方から様々な条件を言われている場合はこのようなファイルを使用すると要件定義通りのものが作成できないため、お勧めはあまりできないですが、条件付き書式の勉強をあまりしていない方からしたらかなりお勧めの勉強サイトです!
0からExcelでガントチャートを作成する方法
さてここからはExcelで一からガントチャートを作成する方向けにお話していきます。今回は基本的な項目で最低限のガントチャートを作成する方法をお伝えしていきます。
第一段階:項目決定
まずは、使用していくガントチャートにどんな項目があればよいか考える要件定義をしていきます。例えば、複数人チームで管理する場合は業務ごとに担当者が誰か分かった方が良いや項目を2つくらいに分けると管理しやすい、土日祝休みだから土日祝の日付をグレーアウトしたい、終わった作業が視覚的に分かるようにしたいなどを決めていきます。そちらが決まったら実際に作成に移ります。今回は下記要件でガントチャートを作成します。
【要件】
- 作業項目を2つの階層に分けて管理することが可能
- 作業の開始と終了の日付が分かる。(予定と実績で管理可能)
- 作業毎の担当者が確認が可能
- 進捗状況の管理が可能
- 進捗状況が視覚的に分かるようにする
- 土日祝で仕事が発生しないため、日付部分をグレーアウトする
この項目決定の詰めが甘いと手戻りが発生してしまうため、周りの方たちにどんな項目が最低限あった方が良いかや、どんな項目があると嬉しいかのヒヤリングがとても大切です。
第二段階:作成
段階を踏んで作成をしていきます。
WBS作成
自分が作成したいWBSを下のように作成していきます。
カレンダー作成(日付と曜日)
WBSの作成ができたら、続いて日付を入力していきます。ここからは条件付き書式を使用していくため、少し詳しくお伝えしていきます。
今回は1行目I列以降に”月”を2行目I列以降に”日”を3行目I列以降に”曜日”をまず入れていきます。
日付けは、年や月は不要で日付のみにしたいため、まずは日付を入力しセルの書式設定→ユーザー定義から、種類を下記の通り”d“にしてOKを押します。※dが日付を意味する文字列です。
上記のように日付の入力が完了したら次は曜日の入力です。
今回はTEXT関数を使用します。下記画像のように日付のセルを選択して記載します。
関数:=TEXT(曜日,”aaa”)
カレンダー作成(土日祝色付け)
次に土日祝日の列に色付けをしていきます。そのためにまずは、祝日がいつかを洗い出します。
別シート”祝日”を作成して、2024年の祝日を記載しました。
こちらの作成が完了したら条件付き書式を使って、色付けをしていきましょう。
※会社やチームの状況によってお休みが違うかと思うので、状況に合わせて祝日のシートを修正しましょう。
セル”I4″を選択して、条件付き書式をクリックしてください。
上記条件付き書式からルールの管理をクリックするとこのような画面が出てくると思います。それでは新規ルールをクリックして条件を作成していきましょう。
“数式を使用して、書式設定するセルを決定”を選びます。
ルールの内容を編集してくださいに下記関数を入力してください。
関数:=OR(WEEKDAY(I$2)=1,WEEKDAY(I$2)=7,COUNTIF(祝日!$A$1:$B$22,I$2)>0)
上記は土日もしくは、祝日というシートに記載した祝日とガントチャートで記載している日付が同じ日なら色を塗るという関数です。
※日曜日=”1″、土曜日=”7″です。
※相対参照の設定を間違えやすいため、確認して設定をしてください!
選択範囲はガントチャートを使用する範囲で設定してください。
これで土日祝の設定が完了しました。
担当毎の作業塗りつぶし(担当者が一人のみの場合)
続いて、担当者毎に引いたスケジュールをもとに色の塗りつぶしをしていきましょう。
今回は、複数名の場合と各担当者毎に分けて色を塗りつぶしていきます。
使う関数はAND関数です。
日付と同様に条件付き書式の数式を使用して、”書式設定するセルを決定”から次の関数を記載してください。
関数:=AND(I$2>=$C4,I$2<=$D4,$G4=”A”)
※相対参照を間違えやすいため確認しながら作成しましょう!
書式からセルの色を塗りつぶしたいため、好きな色を選択しましょう。
また、優先順位の設定を確認して、今作成したルールを土日祝日の色付けをしたルールの下に来るように設定してください。
この設定ができていないと、土日祝日にも担当者の色がついてしまいます。
担当毎の作業塗りつぶし(担当者が複数の場合)
このAND関数で作成したルールをもとに複数人担当者がいる場合の色付けルールを作成します。
関数:=AND(I$2>=$C4,I$2<=$D4,COUNTIF($G4,”、“))
今回は複数人いるパターンの場合”、”を共通的に使用しているため、”、”の記載がある場合色付けをするという条件にしています。※”・”で共通的に使用しても大丈夫ですし、好きな条件で作成してくださいね。
書式のルールを下記の通り、修正したらこれで担当者毎の色付けは完了です。
進捗状況確認
進捗状況を視覚的に確認できるようにするために、続いても条件付き書式を使用して設定します。
“セルの値に基づいてすべてのセルを書式設定”から、データバーを選択して、好きな色を設定して下さい。そうするとセル内に、どのくらいの進捗になっているかのバーが表示され視覚的に閲覧することができるようになります。
これで基本的なガントチャートの作成が完了しました!皆さんもガントチャートを作成して自分もしくはチームの作業管理をする為のツールを使って、作業の生産性を向上していきましょう。
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