※本記事はプロモーションを含みます。
「また熱が出た…今日も休む連絡をしなきゃいけない」
保育園に入ったばかりのお子さんを持つパパ・ママなら、こんな朝を何度も経験しているのではないでしょうか。
子どもの体調不良が続くことへの心配、職場への申し訳なさ、有給がどんどん減っていく不安——。いわゆる「保育園の洗礼」は、復職後の親にとって最初の大きな壁です。
ネットで「保育園の洗礼 仕事」と調べると出てくるのは「割り切るしかない」「手洗いをしっかりやろう」という記事ばかり。もちろんそれも大切ですが、それだけでは「また休む連絡の怖さ」は消えません。

IT企業で人事を6年担当し、育休明けの復職者を多く見てきた私が、この記事でお伝えしたいのは「権利・制度・職場対策」の3つです。知っておくだけで、洗礼期間の乗り越え方がまったく変わります。
保育園の洗礼とは?いつまで続くのか
保育園の洗礼とは
保育園の洗礼とは、入園後しばらくの間、子どもが次々と感染症にかかり、頻繁に仕事を休まざるを得ない状態のことです。
保育園は集団生活の場です。それまで家庭中心の生活をしていた子どもが、初めて多くの子どもたちと長時間一緒に過ごすことで、これまで接触したことのないウイルスや細菌に一気にさらされます。特に0〜1歳クラスは手洗いの徹底が難しく、おもちゃの共有や濃厚接触も多いため、感染が広がりやすい環境です。
いつまで続くのか
個人差はありますが、入園から3〜6ヶ月ほどで落ち着いて登園できるようになることが多いようです。ただし、これはあくまで目安です。
特に7〜8月や12月は病欠総数が増加する傾向があります。夏季・冬季に流行する感染症は、登園停止期間が長くなる場合もあるため、病欠日数が多くなることがあります。
入園のタイミングによっては、春先は比較的安定していても、秋冬に一気に洗礼が来るケースもあります。「春に入園してしばらく大丈夫だったのに、冬になって突然始まった」という声もよく聞きます。
0歳・1歳クラスは特に多い
1年間の病欠日数を年齢別に見ると、0歳児の病欠が圧倒的に多いことがわかります。生後6か月ごろから母体由来の免疫が徐々に減少し、自分自身の免疫機能を発達させていく時期に入ります。そこへ新たに集団生活が加わることで、これまで接触したことのないウイルスや細菌に一気にさらされます。
「うちの子だけこんなに休むの?」と感じている方も、実はほぼ全員が通る道です。自分を責める必要はありません。

一児の父として経験から言うと、洗礼が終わる時期には個人差があります。うちの子の場合、入園から約半年で少しずつ落ち着いてきました。ただ秋冬はまたぶり返すこともあるので、『3〜6ヶ月で完全終了』というよりは『1年かけて少しずつラクになっていく』くらいのイメージで構えておくと心が折れにくいと思います。
「子の看護等休暇」——2025年改正で何が変わったか
保育園の洗礼と戦う上で、最初に知っておいてほしい「権利」があります。それが子の看護等休暇です。
子の看護等休暇とは
子の看護等休暇は、育児・介護休業法に基づく法定休暇です。子どもの病気・けがの看護や予防接種・健康診断のために取得できます。
この休暇の大きなポイントは、有給休暇を使わずに取得できる権利だということです。有給を温存しつつ、子どもの体調不良に対応できます。
2025年4月の法改正で大きく変わった3つのポイント
2025年4月1日から育児・介護休業法が改正され、「子の看護休暇」が「子の看護等休暇」へと名称を新たに、大幅に改正・拡大されました。
変更点を整理すると以下の3点です。
① 対象年齢が大幅に拡大
| 改正前 | 改正後 |
|---|---|
| 小学校就学前(6歳未満)まで | 小学校3年生修了まで(9歳未満) |
小学校に入学してからも子どもは体調を崩しやすく、学校行事も多いです。子の看護等休暇で対象となる子の範囲が拡大されることにより、より多くの働く親がこの休暇制度を利用できるようになるでしょう。
② 取得できる事由が追加
改正前の「病気・けが・予防接種・健康診断」に加えて、以下が追加されました。
インフルエンザによる学級閉鎖や、保育園の感染症対応で登園停止になった場合も対象になりました。
③ 取得できる労働者の範囲が広がった
労使協定による一部従業員の除外規定も見直され、より多くの親が制度を利用できるようになりました。改正前は「雇用継続6ヶ月未満」の労働者を除外できましたが、この規定が廃止されました。
有給か無給かは会社による
子の看護等休暇は、法律上は無給でも構わないとされています。ただし会社によっては就業規則で有給扱いとしている場合もあります。まず就業規則を確認し、不明な場合は総務・人事担当者に確認しましょう。
申請方法
多くの会社では口頭または社内システムでの申請が可能です。「子の看護等休暇を取得したい」と上司または人事に伝えるだけで申請できます。書面や証明書(診断書など)の提出を求めることは、法律上は原則として許可されていません。

人事として強調したいのは、この休暇は権利だということです。知らずに全部有給を使ってしまう方が非常に多いのですが、まず看護等休暇(年5日)を使い切ってから有給を使うのが正しい順番です。毎年4月にリセットされるので、使わずに終わると消えてしまいます。
有給休暇の使い順と「欠勤扱い」を防ぐ戦略
基本の使い順
子どもの体調不良で休む際の、正しい休暇の使い順は以下の通りです。
| 優先順位 | 休暇の種類 | 日数の目安 |
|---|---|---|
| ① | 子の看護等休暇 | 年5日(子2人以上は10日) |
| ② | 年次有給休暇 | 会社によるが年10〜20日 |
| ③ | 積立有給・特別休暇 | 会社によって異なる |
| ④ | テレワーク・時短で対応 | 子どもの状態による |
看護等休暇を先に使い切ってから有給に移行するのが基本です。有給は子どもの体調不良以外にも使いたい場面(自身の病気・所用など)が出てくるため、できるだけ温存しておく意識が重要です。
有給残日数の管理
有給残日数は、給与明細や社内の勤怠管理システムで確認できます。月1回は残日数を確認し、「あと何日使えるか」を把握しておきましょう。
目安として、保育園の洗礼が続く最初の半年間は月2〜4日程度の休みが発生するケースがあります。年間で換算すると10〜20日になる場合もあるため、有給の計画的な管理が重要です。
「欠勤」にならないために
欠勤(休暇の申請なしに無断で休む状態)は評価に影響する場合があります。子どもの体調不良は突発的に発生しますが、以下を徹底することで欠勤扱いを防げます。

人事として採用側の本音を言うと、有給や看護休暇を正当に使うことは何も後ろめたいことではありません。欠勤(申請なしに休む)と正当な休暇申請はまったく別の話です。きちんと申請できていれば、それは法律に則った正しい行動です。
「また休む連絡」が怖くなくなる職場との関係構築術
洗礼期間中、多くの親が最もストレスを感じるのが「また休む連絡をしなければいけない」という瞬間です。ここでは、人事目線で「職場との関係をどう作るか」をお伝えします。
「また休む連絡」で意識したい3つのこと
① 連絡は朝一番・始業前に
子どもの体調不良がわかった時点で、なるべく早く上司に連絡します。始業直前や始業後の連絡は職場の調整を難しくするため、できる限り始業時間より30分以上前を目安にしましょう。
② 業務の引き継ぎを簡潔に添える
「本日お休みします」だけでなく、「〇〇の件はAさんに引き継いでいます」「午後の会議の資料は昨日までに共有済みです」という一言を添えるだけで、職場の印象は大きく変わります。
③ 「いつ戻れるか」の目安を伝える
発熱の場合、多くの保育園で「解熱後24時間が経過してから登園可能」というルールがあります。「熱が下がれば明後日には戻れると思います」という見通しを添えると、職場が業務の段取りをしやすくなります。
日ごろから「休みやすい関係」を作る3つの習慣
連絡の仕方だけでなく、日常的な行動が「休みやすい環境」を作ります。
1. 業務の見える化を習慣にする
自分が担当している業務の進捗・期日・引き継ぎ先を常に誰かが把握できる状態にしておきます。タスク管理ツールや共有ドキュメントを活用して、「自分がいなくても回る仕組み」を作ることが最大の職場への貢献です。
2. 復職時に「休むことがある」を先に伝えておく
復職した最初のタイミングで「保育園の洗礼でしばらくお休みが多くなるかもしれません。ご迷惑をおかけしますが、引き継ぎはしっかり行います」と上司に伝えておきましょう。事前に共有しておくことで、いざというときの心理的ハードルが下がります。
3. 休んだ翌日に一言感謝を添える
「昨日はご迷惑をおかけしました。おかげさまで子どもも回復しました」という一言を直接・またはメッセージで伝える習慣が、長期的な信頼関係につながります。

人事として採用側が育休明けの親を見ていて感じるのは、『休んでも仕事が回る仕組みを作れている人は信頼される』ということです。申し訳なさを全力でアピールするより、段取りと引き継ぎで信頼を積み上げていく意識の方が、結果的に職場での評価が上がります。
病児保育・ファミサポ・ベビーシッター——費用と使い分け
子の看護等休暇と有給だけでは対応できない日のために、外部サポートを「育休中から使える状態」にしておくことが重要です。
3つのサービス比較
| サービス | 特徴 | 費用目安 | 登録タイミング |
|---|---|---|---|
| 病児保育 | 発熱中でも預かってくれる専門施設 | 2,000〜4,000円/日 | 入園前に事前登録 |
| ファミリーサポート | 地域の支援員による送迎・預かり | 700〜1,000円/時間 | 入園前に市区町村へ登録 |
| ベビーシッター | 自宅で子どもを預かってもらえる | 2,000〜4,000円/時間 | サービス登録のみ |
各サービスの特徴と注意点
病児保育
発熱・体調不良の子どもを専門スタッフが保育してくれる施設です。保育園と提携しているケースや、病院に併設されているケースが多いです。
注意点として、多くの施設で事前登録が必要です。また、当日の朝に電話で予約する施設が多く、混み合う時期は予約が取れないことも。複数の施設に登録しておき、電話番号をスマートフォンに保存しておくことをお勧めします。
自治体によっては利用補助がある場合もあるため、市区町村の子育て支援窓口で確認してみてください。
ファミリーサポートセンター(ファミサポ)
市区町村が運営する育児の相互援助活動です。地域の支援員(提供会員)が、保育園への送迎や自宅での預かりをしてくれます。費用は比較的安く抑えられますが、支援員とのマッチングに時間がかかる場合があるため、入園前の早めの登録が重要です。
ベビーシッター
自宅に来てもらえるため、子どもを移動させる必要がなく、体調不良の際に特に便利です。費用は病児保育より高めですが、急な対応が可能なサービスも多くなっています。企業福利厚生として補助が出る場合もあるため、会社の制度を確認しておきましょう。

一児の父として経験から言うと、病児保育は当日朝に電話しても満員で断られることが多い。近くの病児保育施設を2〜3か所登録しておいて、片っ端からかけるのが現実的な対策です。ファミサポは依頼者と提供者の相性確認に時間がかかることがあるので、入園前の育休中に登録を済ませておくのが鉄則です。
洗礼期間を少しでも短くする感染予防の実践策
完全に防ぐことはできませんが、家庭での取り組みで頻度を減らすことは可能です。
帰宅直後の手洗い・うがいの徹底
保育園から帰宅した直後に、子どもと一緒に手洗い・うがいを行います。習慣化のために「帰ってきたらまず手を洗う」という流れを毎日繰り返すことが大切です。ウイルスの多くは手から口・鼻に入るため、手洗いの効果は非常に高いです。
鼻水吸引器の活用
鼻水が溜まると中耳炎につながることがあります。鼻水吸引器を使って定期的に吸引することで、中耳炎リスクを下げられると言われています。特に寝る前の吸引が効果的です。
ワクチンで防げる感染症の予防接種
インフルエンザ・おたふく風邪(流行性耳下腺炎)など、任意接種のワクチンについてはかかりつけ医と相談の上、接種を検討しましょう。特にインフルエンザは毎年流行期前(10〜11月ごろ)の接種が推奨されています。
保育園の流行情報を収集する
保育園の先生に「今、何が流行っていますか?」と定期的に確認する習慣をつけましょう。流行の兆しを早めに把握することで、大切な行事や繁忙期の直前に備えておく段取りができます。
「また休んで申し訳ない」メンタルの整え方
洗礼期間中に一番消耗するのは、子どもの看病そのものより「申し訳ない」という気持ちの積み重ねかもしれません。
「申し訳ない」を感じるのは真面目な証拠
職場への配慮ができる人ほど、休むことへの罪悪感が強くなります。それは責任感の表れであり、何も悪いことではありません。ただし、その罪悪感を毎日全力で抱え続けると、親自身が倒れてしまいます。
考え方を少し変えてみる
子の看護等休暇も有給休暇も、法律に基づいた権利です。「迷惑をかけている」ではなく「制度を正しく使っている」という認識に切り替えることで、気持ちが少しラクになります。
また、「休むこと」そのものより「休んだ後の段取りと引き継ぎ」に意識を向けることも大切です。休暇を取ることは誰でもできる権利ですが、引き継ぎをきちんとできる人は職場での信頼につながります。
親自身の体調も守る
子どもの看病が続くと、親自身も体力を消耗します。自分が倒れると、子どもの世話ができなくなります。看病の合間に短時間でも休む、サポートを使える日は使うといった選択を、自分に許してあげてください。

人事として採用側の立場から正直に言うと、育休明けの親が長く職場で活躍できるかどうかは、洗礼期間に『折れないメンタル』を保てているかどうかが大きいと感じています。罪悪感よりも段取りと仕組みで乗り越えた人が、半年後・1年後に職場で信頼される存在になっていることが多いです。今がいちばんしんどい時期です。制度と周りのサポートを遠慮なく使ってください。
洗礼期間を乗り越えるチェックリスト
入園前〜洗礼期間中のやることをまとめました。コピーしてお使いください。
【入園前・育休中にやること】
【復職時にやること】
【洗礼期間中のルーティン】
まとめ:洗礼期間は必ず終わる。権利と仕組みを使って乗り越えよう
保育園の洗礼は、入園後ほぼすべての親が通る道です。体験談や感染予防だけでなく、権利・制度・職場対策の3つを知っておくことで、同じ洗礼期間でも乗り越え方がまったく変わります。
この記事でお伝えしたポイントを振り返ります。
- 子の看護等休暇(年5日)は有給とは別枠の権利。まずこちらを使う
- 2025年4月の改正で対象年齢が小学3年生まで拡大、学級閉鎖も対象に
- 有給は看護休暇の後に使う。欠勤にならない連絡と引き継ぎが信頼を作る
- 職場との関係は「申し訳なさ」より「段取りと仕組み」で積み上げる
- 外部サポート(病児保育・ファミサポ)は入園前から「使える状態」にしておく
洗礼期間は長く感じますが、必ず落ち着く時期が来ます。今がいちばんしんどい時期です。制度と周りのサポートを遠慮なく使いながら、乗り越えていきましょう。
よくある質問
- Q子の看護等休暇は半日単位で取得できますか?
- A
法律上は半日単位での取得が認められています。ただし会社によって取得単位(1日・半日・時間単位)の運用が異なるため、就業規則または総務・人事担当者に確認してください。
- Q子の看護等休暇を拒否されることはありますか?
- A
育児・介護休業法に基づく法定休暇のため、会社が正当な理由なく拒否することは法律上認められていません。ただし、日雇い労働者や週の所定労働日数が2日以下の労働者は対象外となる場合があります。
- Q保育園の洗礼で有給が足りなくなった場合はどうなりますか?
- A
子の看護等休暇・有給をすべて使い切った場合、欠勤(無給)扱いとなります。会社によっては積立有給制度や特別休暇制度がある場合もあるため、総務・人事に相談してみましょう。また、テレワークが可能な職種であれば、子どもの状態を見ながら自宅勤務で対応できる場合もあります。
- Qパパが子の看護等休暇を取得することはできますか?
- A
取得できます。子の看護等休暇は性別に関係なく、対象の子を養育するすべての労働者が取得できます。夫婦で日数を分け合って使うことも可能です(それぞれが年5日ずつ取得できます)。
- Q保育園の洗礼はいつ終わりますか?確実な時期はありますか?
- A
個人差があるため、確実な終了時期をお伝えすることはできません。一般的には入園から3〜6ヶ月ほどで落ち着くことが多いとされていますが、冬の感染症シーズンに再び増える場合もあります。「半年〜1年かけて少しずつラクになっていく」というイメージで構えておくと心が折れにくくなります。
コメント